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サウナ室の設計・構造の基本|壁・天井・床の構成と、扉・ストーブ・換気の配置

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サウナ室の設計・構造の基本

はじめに

ホテルや旅館、温浴施設、ジムにサウナ室をつくる。その設計を任されたとき、最初にぶつかるのは「どの数字を、どの資料から取ればいいのか」ではないでしょうか。

サウナ室の設計には、建築基準法のように全国共通で「サウナ室はこう作る」と決めた条文がありません。ストーブの置き方は市町村の火災予防条例、室の区画や扉は消防本部ごとの運用基準、床や窓は保健所の基準、壁の中の構成や換気はストーブのメーカーの説明書と、根拠が分かれているのです。

この記事では、施設のサウナ室を設計・施工する方に向けて、サウナ室の構造と配置の基本を、根拠の出どころを示しながら解説します。

  • 基準の全体像…国・消防本部・保健所・メーカーのどこが何を決めているか
  • 形と大きさ…人数と体積から寸法を決める順番
  • 壁・天井・床の構造…室内側から何を、どの順で重ねるか
  • 扉と窓…防火設備、中が見える窓、閉じ込めを防ぐ構造
  • ストーブ・換気・ベンチ・照明…離す距離と配置
  • 防火区画…全国一律の決まりかどうか

この記事の数値について

調査日:2026年10月13日。消防本部の運用基準は自治体ごとに違い、ストーブの安全距離は機種ごとに違います。この記事の数値は、出どころを示した「例」です。設計の前に、管轄の消防署・保健所・建築の窓口と、使う機種の説明書で確かめてください。

図面の段階で機種や寸法を相談したい方は、業務用サウナの導入相談(工務店・設計事務所向けの窓口)をご利用ください。

サウナ室の設計の基準:どこが何を決めているか

図面や資料を壁に貼って設計を検討する様子

サウナ室の設計で迷わないために、まず「誰が何を決めているか」を整理します。根拠は大きく5つに分かれます。

出どころ 決めていること 性格
国(消防法と省令、火災予防条例(例)) ストーブを建物や可燃物から安全な距離だけ離すこと、温度が異常に上がったときに熱源を切る手動と自動の装置 市町村の条例のもとになる基準
消防本部の運用基準 室の区画(壁・床)、扉の防火性能、窓、給排気口、警報 自治体ごとに違う。指導の強さも違う
保健所(公衆浴場・旅館業の基準) 床の勾配と排水、中が見える窓、非常用ブザー、温度計 国の要領は技術的な助言。自治体の条例に入ると義務になる
ストーブのメーカーの説明書 壁・天井の構成、換気、安全距離、室の最低の高さ、合う体積 機種ごとに違う
業界団体(日本サウナ・スパ協会)の設置基準 ストーブまわりの距離、配線、点検 自主基準で、法令ではない

大事なのは、消防の基準とメーカーの説明書は別物で、両方を満たす必要があることです。以下の章では、数値を出すたびに、どの出どころの数字かを書きます。消防本部の運用基準は、内容を公開している東京消防庁と船橋市を例にします。

サウナ室の形と大きさ:人数と体積から決める

大型の屋内サウナの平面図と寸法の例

基準の全体像が分かったところで、室そのものの形と大きさです。サウナ室の形は、立方体や直方体に近い箱型が基本になります。

理由は2つあります。凹凸が多い形や、極端に細長い形は、室内の温度にムラが出やすいこと。そして、壁の中に断熱材や防湿層を入れるため、複雑な形ほど施工が難しくなることです。

寸法は、次の順で決めると手戻りが少なくなります。

  1. 人数…同時に何人が入るか
  2. ベンチ…人数ぶんの座る幅と、段数
  3. 天井の高さ…上段のベンチと天井の間を空けすぎない
  4. 体積…幅×奥行×高さ
  5. ストーブの出力…体積に合う機種を選ぶ
  6. 電源…出力に合う電圧と容量

高さの目安として、Harviaの電気ストーブ(Cilindro PC70/PC90)の設置説明書は、サウナ室の高さを通常2,100〜2,300mmとし、上段のベンチと天井の間は1,200mmを超えないようにと書いています。室の最低の高さは機種ごとに決まっています(同機種は1,900mmまたは2,100mm)。

体積で気をつけたいのは、ガラスや石の壁です。同じ説明書は、断熱のない壁面(ガラス、タイル、コンクリートなど)1㎡につき、室の体積に1.2㎥を足して機種を選ぶよう求めています。ガラス張りのサウナ室は、見た目の体積より大きいストーブが要るということです。

面積の上限は、消防本部の運用基準に例があります。東京消防庁と船橋市は、1つのサウナ室の床面積(前室をふくむ)を100㎡以下とし、30㎡を超える場合は出入口を2つ以上としています。

サウナ室の壁・天井・床の構造:室内側から何を重ねるか

サウナ室の壁の断面図。室内側から、仕上げの板、通気層、防湿層、断熱材、下地の順に重なる

形と大きさの次は、壁の中身です。サウナ室の壁と天井は、仕上げの板の裏に、通気層・防湿層・断熱材を重ねてつくります。

サウナ室の壁と天井の構造(断面)

Harviaの設置説明書(Cilindro PC70/PC90)は、壁と天井の構成を次のように示しています。室内側から順に並べます。

層(室内側から) 内容 目安
仕上げの板(パネル) 軽い木のパネル。張る前に、配線と、ストーブ・ベンチを支える壁の補強を確かめる 厚さ12〜16mm
通気層 パネルと防湿層の間のすき間 約10mm(推奨)
防湿層 アルミ箔のシート。光る面を室内側に向け、継ぎ目はアルミテープでふさぐ —
断熱材 ロックウールやグラスウールなど 厚さ50〜100mm
下地・躯体 建物側の壁 —

これはメーカーの説明で、法令ではありません。消防の側は別に条件を付けています。東京消防庁と船橋市は、サウナ室の壁と天井に使う断熱材を不燃材料(東京消防庁は特定不燃材料)とし、室の壁と床には次の性能を求めています。

対流型サウナ室及び対流型サウナ室の前室は、開口部を除き1時間以上の耐火性能を有する壁及び床(直上階床を含む。)でつくること。

東京消防庁 予防事務審査・検査基準Ⅱ 第3章第2節 第9「サウナ設備」

つまり、熱と湿気を止める層(メーカーの説明書)と、火を止める壁(消防本部の運用基準)は、別々の条件です。上の表はメーカーの構成例で、1時間の耐火性能を満たす壁の仕様を示したものではありません。耐火の壁が要るかどうか、要る場合の壁の構成は、管轄の消防本部の基準と図で確認してください(船橋市の基準には、壁と天井の構成の図があります)。

サウナ室の天井の構造:ストーブの上の防熱板

天井も、壁と同じ重ね方が基本です。違いは、ストーブの真上です。

ストーブの上の天井に設けた遮熱板

日本サウナ・スパ協会の設置基準と、東京消防庁・船橋市の運用基準は、電気ストーブに面する天井に、熱を遮る防熱板を天井面から15cm以上離して設けるとしています。防熱板は金属などの不燃材料で、大きさはストーブを上から見た外形以上です。

サウナ室の床の構造:勾配と排水、ストーブの下

床は、水で洗える作りにします。厚生労働省の「公衆浴場における衛生等管理要領」は、サウナ室の床について次のように書いています。

サウナ室の床面は、排水が容易に行えるようおおむね100分の1.5以上の適当な勾配を付け、隙間がなく、清掃が容易に行える構造であること。
また、室内には、掃除の際に使用される水が完全に屋外に排出できるよう排水口を設けること。

厚生労働省「公衆浴場における衛生等管理要領」(令和元年9月19日 改正通知 生食発0919第8号)

この要領は国の技術的な助言で、自治体の条例に入っている場合に義務になります。ストーブを置く場所の床は、熱い石のかけらが落ちても傷まない、耐熱性のある仕上げにします(Harviaの説明書は、床を陶磁器質の仕上げ材にするよう書いています)。

壁・天井・ベンチ・床に使う木やタイルの選び方は、「サウナの内装材・壁材の選び方」で解説しています。

サウナ室の扉と窓の構造:防火設備・中が見える窓・閉じ込めを防ぐ

サウナ室のガラス扉と金属の丁番

壁の次は、開口部です。サウナ室の扉と窓には、火災予防(消防)と利用者の安全(保健所)の、2つの方向から条件が付きます。

サウナ室の扉は「防火設備」が求められることがある

東京消防庁と船橋市の運用基準は、サウナ室の出入口の扉を、常時閉鎖式の防火戸(防火設備)か、基準の図に示した扉と同等以上の防火性能のものとしています。東京消防庁は、扉や開口部が屋外に面する場合は特定防火設備としています。

古い資料には「乙種防火戸」と書かれていることがあります。これは2000年(平成12年)の建築基準法の改正でなくなった呼び方で、今の「防火設備」(20分間、炎を遮る性能)にあたります。「甲種防火戸」は「特定防火設備」(1時間)です。

扉以外の窓について、両者の基準は、洗い場などに面する開口部を1㎡以下・2か所以下とし、はめ殺しの網入りガラスを使うとしています。

サウナ室の扉は中から簡単に開き、窓から中が見えること

保健所の側の基準は、利用者が閉じ込められないことと、外から異常に気づけることを求めています。

  • 中が見える窓…厚生労働省の要領は、室内を容易に見通せる窓を設けるとしています
  • 非常用ブザー…同じ要領(公衆浴場)は、非常用ブザーなどを入浴者の見やすい場所に設けるとしています
  • 扉の構造…東京都港区は2026年10月13日施行の条例で、扉を「内部の入浴者が容易に開放できる構造」とし、ラッチなど閉じ込められるおそれのある金具を禁じました

「扉は外開きにしなければならない」と書いた条文は、今回調べた国の基準、東京消防庁・船橋市の運用基準、厚生労働省の要領には見つかりませんでした。考え方としては、中から押すだけで開く向きにして、ラッチを付けないのが安全です。

金属の部分にも、2つの方向から条件があります。利用者が触れるおそれのある金属は断熱材で覆うこと(厚生労働省の要領)。温度計や照明などの金属部分は、木などの可燃材料に直接触れさせないこと(東京消防庁・船橋市)。

2025年12月の事故のあとの通知や条例の動きは、「サウナを施設・事業で置くときの許可と届出【2026年版】」で原文を引用して解説しています。

サウナストーブの位置と、離す距離

サウナストーブまわりの離す距離と不燃材の仕上げを示した図

室の作りが決まったら、ストーブをどこに置くかです。ここで扱うのは、ストーブ本体の中の仕組みではなく、室の中での位置と、まわりとの距離です。位置は、避難の妨げにならないことと、まわりの可燃物から安全な距離を取れることの2つで決まります。

ストーブの基準は、消防法第9条にもとづいて、市町村の火災予防条例が定めています。そのもとになる国の条例(例)は、ストーブを建物や可燃物から「火災予防上安全な距離」だけ離すこと、温度が異常に上がったときに熱源を切る手動と自動の装置を付けることを求めています。階段や避難口の近くで、避難の妨げになる位置に置かないことも、条例(例)の決まりです。

具体的な距離は、日本サウナ・スパ協会の設置基準に表があり、東京消防庁と船橋市の運用基準にも同じ数値の表があります(定格30kW以下の、対流型の電気ストーブの場合)。

ストーブの定格出力 木の壁など可燃物まで 不燃材料で仕上げた壁まで 天井の方向
7.5kW以下 25cm以上 10cm以上 100cm以上
7.5kWを超え15kW以下 50cm以上 20cm以上 100cm以上
15kWを超え30kW以下 100cm以上 20cm以上 100cm以上

ただし東京消防庁と船橋市は、電気用品安全法の特定電気用品として適合性の検査を受けた電気サウナストーブについては、その検査で確かめられた設計の寸法でよいとしています。メーカーの説明書の安全距離は機種ごとに違い、たとえばHarviaのCilindro PC90は、周囲の壁やベンチまで100mm、天井まで950mmが最小です。消防の基準と説明書の距離を、両方確かめてください。

このほか、東京消防庁と船橋市は、電熱の機器をベッドや椅子の下に置かないこと、1台の入力を30kW以下とすることを挙げています。台数にも注意が要ります。Cilindro PC70/PC90の説明書は、1つのサウナ室に置ける電気ストーブを1台だけとしています。

ストーブまわりの壁や床を何で仕上げるかは、「内装材・壁材の選び方」のストーブ周りの章で解説しています。

サウナ室の給気口と排気口の位置

サウナ室の給気と排気の空気の流れを示した図

ストーブの位置と一緒に決めるのが、給気口と排気口です。ここは資料によって向きが違うので、1つの配置を正解と決めつけず、3つを突き合わせます。

資料 給気口 排気口
厚生労働省の要領(保健所) 室内のいちばん低い、床に近い位置 天井に近い位置
東京消防庁・船橋市の運用基準 屋外か洗い場などに面して設け、扉には設けない。天井面から50cm以上下(屋外に面する場合を除く)。手動と自動で閉じる鋼製のダンパーを付ける(小さな金属管を床の近くに設ける場合を除く)
Harviaの説明書(Cilindro PC70/PC90) 機械排気ならストーブの上、自然排気ならストーブの下か横 床の近くで、ストーブからできるだけ遠い位置

換気の量について、Harviaの説明書は、室内の空気が1時間に6回入れ替わるのがよいとしています。給気の風が温度センサーに直接当たると、室温を正しく測れなくなるので、センサーの位置も合わせて決めます。

温度・湿度・換気の考え方と、空気の流れの図は「最高のサウナ室を作るための条件」にまとめています。

サウナ室のベンチの配置と寸法

サウナ室のベンチの平面の例(直線・L字・U字)

換気の次は、人が座るベンチです。サウナ室は床に近いほど温度が低く、天井に近いほど高くなります。ベンチを2〜3段にするのは、利用者が好みの温度の高さを選べるようにするためです。

段を増やしすぎると、上下の温度差が大きくなり、室温の管理が難しくなります。高さは、前の章で触れた「上段のベンチと天井の間は1,200mmを超えない」(Harviaの説明書)を目安に、天井の高さから逆算します。

奥行は、上の段に座る人の足が下の段の人に当たらないよう、ふつうの椅子より深く取ります。ベンチの上で横になれる長さを取る、足を置く台を設けるといった工夫は、北欧のサウナでよく見られるものです。

ベンチに足をのせて座る姿勢と横になる姿勢の図

なお、ベンチの段数や奥行を定めた公的な基準は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。図の寸法は一例です。ベンチの下に電熱の機器を置かないことだけは、消防本部の運用基準に例があります。

サウナ室の照明と配線

サウナ室の壁に付けた照明

ベンチの位置が決まれば、照明の位置も決まります。サウナ室の照明は、間接照明が向いています。光を壁や天井に当てて広げると、まぶしさが減り、落ち着いた空間になります。色は、温かみのある電球色が一般的です。

器具と配線は、熱に耐えるものを選びます。Harviaの説明書(Cilindro PC70/PC90)は、床から1,000mmより高い位置の配線を170℃以上に耐えるものとし、その高さに付ける電気の機器は、周囲の温度125℃で使えるものとしています。日本サウナ・スパ協会の設置基準も、耐熱性と耐湿性のある電線、専用の分岐回路、漏電を感知する装置、接地工事を挙げています。

漏電遮断器の扱いは、海外の説明書と日本の基準で書き方が違う部分があります。配線の方式は、電気工事店と管轄の消防署に確認して決めてください。電圧・回路・点検の注意点は「サウナ導入時の電気設備の注意と定期点検」で解説しています。

サウナ室の防火区画と内装制限は、全国一律の決まりではない

資料を広げて打ち合わせをする様子

ここまでに何度か「自治体で違う」と書きました。いちばん誤解が多いのが、防火区画です。

「サウナ室は防火区画にしなければならない」と名指しで定めた規定は、建築基準法にも、国の火災予防条例(例)にもありません。建築基準法と施行令の条文には、「サウナ」という言葉が出てきません。

サウナ室の区画を求めているのは、東京都の条例や、東京消防庁・船橋市のような消防本部の運用基準です(壁と床を1時間以上の耐火性能に、という前の章の基準です)。船橋市の基準は「努めて指導する」という書き方で、強さも自治体で違います。

一方、建築基準法の防火区画は、建物の規模・構造・用途で決まります。テナントビルに温浴施設を入れる、ホテルの一部を改装するといった場合は、サウナ室かどうかに関係なく、建物としての区画がかかることがあります。

内装制限も同じです。ホテル・旅館・公衆浴場は、規模と構造によって、壁や天井の仕上げに制限がかかる用途です。サウナ室の木の内装が認められるかは、建物ごとに、建築士と建築の窓口(特定行政庁や確認検査機関)が判断します。条文は「許可と届出【2026年版】」の建築の章に引用しています。

サウナ室の設計・施工で、誰に何を確かめるか

打ち合わせでメモを取りながら確認する様子

根拠が分かれているぶん、サウナ室の設計では「誰に、何を、どの資料で確かめるか」を早めに決めておくと、手戻りが減ります。

確かめる相手 確かめること 持っていく資料
消防署(予防の担当) ストーブの届出、離す距離、室の区画・扉・窓・給排気口の基準 平面図、ストーブの仕様書(定格出力・寸法)
保健所 公衆浴場の許可の要否、床の排水、窓、非常用ブザー 平面図、使い方(誰に使わせるか)
建築の窓口・建築士 建物としての防火区画、内装制限、用途の変更 建物の図面、用途と面積
電気工事店 電圧(単相・三相)、容量、配線の方式、漏電の保護 ストーブの仕様書、分電盤の写真
サウナの販売店・メーカー 体積に合う機種、安全距離、最低の高さ、壁の補強の位置 室の寸法、ガラスや石の面積

どの窓口でも求められるのが、ストーブの定格出力と寸法が分かる仕様書です。機種が仮でも決まっていると、相談が具体的になります。導入全体の順番(窓口・費用・流れ)は「業務用サウナの導入ガイド」にまとめています。

サウナ室を造作でつくるか、ユニットを置くか

現場で木材を組んでサウナ小屋をつくる職人

最後に、設計の前提になる選択です。サウナ室には、現場で壁から組む「造作」と、工場で作った箱型のサウナ室を置く「ユニット」があります。

比べる点 造作 ユニット(既製のサウナ室)
形と大きさ 建物に合わせて自由に決められる 規格の寸法が基本。機種によってはサイズを変えられる
設計で決めること 壁・天井・床の構成、換気、扉まで、すべて設計者が決める 室の中の構成は製品の仕様で決まる。置く場所の床・電源・換気・まわりの余白を設計する
工事 大工・電気・設備の工事を現場で組み合わせる 部材を搬入して組み立てる。電気工事は別に要る
向く場面 大人数の浴場、建物と一体のデザイン 客室、既存の建物への後付け、数人用の貸切サウナ
確かめること 上の表の5つの相手すべて 同じ。加えて、製品の仕様書で壁の構成・扉・換気口を確かめる

ユニットを選んでも、消防・保健所・建築への確認がなくなるわけではありません。ただ、室の中の構成を一から設計する手間は減り、仕様書をそのまま窓口に持っていけます。

idetoxでは、屋内用・屋外用のユニットと、造作のサウナ室に組み込むHarviaの電気ストーブの両方を扱っています。ユニットの寸法と扉の向きは、3Dカスタマイザーで確かめられます。

まとめ:サウナ室の設計は「根拠の出どころ」を分けて進める

宿泊施設のサウナ室の窓から見た海と山

サウナ室の設計を、進める順に並べ直すと次のとおりです。

  1. 使い方と人数を決める…造作かユニットかも、ここで決める
  2. 寸法と体積を決める…ベンチ → 天井の高さ → 体積。ガラスや石の面積も数える
  3. ストーブを仮に決める…体積に合う機種。仕様書を手に入れる
  4. 窓口に確かめる…消防署(距離・区画・扉)、保健所(床・窓・ブザー)、建築(区画・内装)
  5. 壁・天井・床と、扉・換気・配線を決める…説明書と窓口の答えの両方に合わせる

同じ「サウナ室の基準」でも、国・消防本部・保健所・メーカーで出どころが違います。数字を見たら、どこの数字かを確かめてください。

施設へのサウナ導入や、施主様からサウナのご相談を受けた工務店・設計事務所様は、事業者向けのご案内ページをご覧ください。機種の選定から、仕様書のご用意、概算のお見積りまで、図面の段階からご相談いただけます(お電話: 092-407-7887)。

機種を見比べたい方は、商品カタログ(PDF)もご覧いただけます。

サウナ室の設計・構造に関するよくある質問

サウナ室は、防火区画にしなければいけませんか?

全国一律の決まりではありません。建築基準法と国の火災予防条例(例)に、サウナ室を名指しで防火区画とする規定はありません。ただし東京消防庁や船橋市のように、サウナ室の壁と床に1時間以上の耐火性能を求める消防本部があります。施設のサウナ室を設計する前に、管轄の消防署に確認してください。

サウナ室の扉は、防火戸でないといけませんか?

消防本部の運用基準によります。東京消防庁と船橋市は、サウナ室の扉を常時閉鎖式の防火設備か、同等以上の防火性能のものとしています。以前の「乙種防火戸」は、今の「防火設備」にあたります。扉は中から簡単に開けられる構造にしてください。

サウナ室の天井の高さは、どのくらいが目安ですか?

Harviaの電気ストーブの説明書は、サウナ室の高さを通常2,100〜2,300mm、上段のベンチと天井の間を1,200mm以下としています。室の最低の高さは機種ごとに決まっているので、施設のサウナ室に使うストーブの説明書で確かめてください。

サウナ室の壁の断熱材は、どのくらいの厚さが要りますか?

Harviaの電気ストーブの説明書では、壁と天井の断熱材は厚さ50〜100mmで、室内側にアルミ箔の防湿層と約10mmの通気層を設けます。東京消防庁や船橋市は、施設のサウナ室の断熱材を不燃材料としています。

サウナにハマり「サウナ・スパ 健康アドバイザー」や「サウナ・スパ プロフェッショナル」「サウナ・スパ 健康士」の資格を取得。 サウナの利用は週に1回程度のミドルユーザーです。主に記事の執筆を担当しています。

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