自宅サウナの電気代を設置場所でこんなに違う!屋内と屋外で年間3~4万円差の真実

はじめに
自宅サウナの電気代は、(週に3回の利用で)設置場所によって年間3〜4万円もの差が生まれることをご存知でしょうか。近年、健康志向の高まりとともに自宅サウナの需要が急増していますが、多くの方が見落としがちなのが「ランニングコスト」の問題です。
実際に、セゾンカードの調査では「200Vで4.5kWの電気ストーブを1時間使用する場合、電気代の目安は120〜140円程度」と報告されています。しかし、自宅サウナの電気代は使用頻度や設置環境によって月額コストが大きく変動します。
特に屋内(室内)と屋外のどちらに設置するかによって、電気代は1.5倍から2倍以上も差が出る場合があります。
今回は、idetox(アイデトックス)のサウナ「J-WSD-1818」を使用して、東京と札幌の実際の気象データを基に、屋内設置と屋外設置の電気代を詳細に計算・比較しました。これからサウナ設置を検討される方の判断材料として、具体的な数値とその根拠をお伝えします。
サウナ電気代の基本相場と重要ポイント
サウナの電気代相場を理解するための重要なポイントをまず整理します。ブロスサウナの調査によると「家庭用サウナの電気代は意外とリーズナブル」とされていますが、設置環境による差は見落とされがちです。
POINT
① 屋内設置は屋外より年間3〜4万円も電気代がお得(特に寒冷地では差額がさらに拡大)
② 屋外設置では断熱性能と風対策が電気代を大きく左右
③ バレルサウナは寒冷地での屋外利用時に電気代が急増するリスクあり
電気代計算の前提条件と検証方法

電気代の正確な比較検証のため、以下の統一条件で計算を実施しました。この条件設定は、実際のサウナ利用者の平均的な使用パターンを反映したものです。
※実際の屋外設置モデルは屋根材や防水処理など異なる仕様ですが、環境による電気代差を明確にするため、同一モデルでの比較としています。
項目 | 条件 |
---|---|
サウナモデル | J-WSD-1818(同一モデルを屋内・屋外に設置と仮定) |
サウナサイズ | 1500×1100×1900mm(容量約3.1㎥) |
サウナ材質 | レッドシダー(厚さ5cm)+ガラス面(8mm強化ガラス) |
電気ストーブ | 6kW |
目標温度 | 90℃ |
使用頻度 | 週3回(月13回) |
使用時間 | 90℃到達後に1時間(2~3セッション) |
電気料金 | 31円/kWh |
設置床面 | 屋内:フローリング床、屋外:土壌上 |
気象データ | 気象庁2024年月別データ(東京・札幌) |
POINT
気象庁が公開している2024年の月別データ(気象庁データベース)を元に、「気温」「湿度」「風速」などの要素を考慮して熱損失を計算しています。この科学的アプローチにより、曖昧な推測ではなく、物理的根拠に基づいて、できるだけ正確な電気代予測を実現しています。
サウナ設置環境による熱損失と電気代への影響
サウナの電気代を決定する最大の要因は「熱損失」です。設置環境によって熱の逃げ方が大きく異なり、これが電気代に直結します。以下の3つのパターンで詳細分析を行いました。
- 屋内(エアコン有り):室温25℃で安定、風の影響なし、最も熱損失が少ない
- 屋内(エアコン無し):外気温の影響を受けるが風の影響はなし、中程度の熱損失
- 屋外:外気温・風・湿度の三重影響で熱損失が最大
コーノオンラインショップの業務用サウナ分析では「断熱性能を高めることで10〜20%の電力削減が可能」とされており、設置環境の違いがいかに重要かが分かります。特に「外気温との温度差」と「風による熱損失」が、月額電気代に1,000円以上の差を生む主要因となります。
注意!
今回の計算では雨や雪の影響は考慮していません。実際の使用では、降雨や積雪による断熱性能の低下で、屋外サウナはさらに電気代が高くなる可能性があります。idetox(アイデトックス)では、こうした環境要因も含めた総合的なアドバイスを提供しています。
サウナ準備時間の比較と予熱コスト分析
サウナの電気代において見落とされがちなのが「準備時間(予熱時間)」のコストです。目標温度90℃に到達するまでの時間が長いほど、電気代も高くなります。各設置環境での準備時間を詳細に計算した結果をご紹介します。

地域 | 設置環境 | 夏季(8月) | 冬季(1月) |
---|---|---|---|
東京 | 屋内(エアコン有り) | 50分 | 50分 |
屋内(エアコン無し) | 57分 | 63分 | |
屋外 | 69分 | 77分 | |
札幌 | 屋内(エアコン有り) | 50分 | 50分 |
屋内(エアコン無し) | 60分 | 63分 | |
屋外 | 70分 | 90分* |
注意!
*札幌の冬季(1〜3月、12月)では、屋外サウナが90分経過しても90℃に到達せず、約85℃が実用上の上限となります。これは極低温環境下での熱損失が加熱能力を上回るためです。
この準備時間の差は、年間で見ると数万円の電気代差に直結します。特に札幌の冬季屋外サウナでは、90分待っても設定温度に達しないという実用性の問題もあり、コストパフォーマンスと利便性の両面で屋内設置が圧倒的に有利であることが分かります。
季節別月間電気代の詳細比較と地域差分析
サウナの月間電気代は季節と設置環境によって大きく変動します。東京と札幌での夏冬比較により、その差の実態を明らかにします。以下の分析は週3回利用を前提とした実用的な試算です。
夏季(8月)の設置環境による電気代比較
地域 | 設置環境 | 月間電気代 | 屋内(エアコン有り)との差 | 比率 |
---|---|---|---|---|
東京 | 屋内(エアコン有り) | 3,015円 | - | 1.0倍 |
屋内(エアコン無し) | 3,400円 | +385円 | 1.1倍 | |
屋外 | 4,660円 | +1,645円 | 1.5倍 | |
札幌 | 屋内(エアコン有り) | 3,015円 | - | 1.0倍 |
屋内(エアコン無し) | 3,599円 | +584円 | 1.2倍 | |
屋外 | 4,932円 | +1,917円 | 1.6倍 |
冬季(1月)の設置環境による電気代比較
地域 | 設置環境 | 月間電気代 | 屋内(エアコン有り)との差 | 比率 |
---|---|---|---|---|
東京 | 屋内(エアコン有り) | 3,015円 | - | 1.0倍 |
屋内(エアコン無し) | 4,443円 | +1,428円 | 1.5倍 | |
屋外 | 6,117円 | +3,102円 | 2.0倍 | |
札幌 | 屋内(エアコン有り) | 3,015円 | - | 1.0倍 |
屋内(エアコン無し) | 4,436円 | +1,421円 | 1.5倍 | |
屋外 | 7,193円 | +4,178円 | 2.4倍 |

秀建リノベーションの調査では「1か月毎日入ると3,000円程度」とされていますが、これは屋内設置の場合です。屋外設置では冬季に月額7,000円を超えるケースもあり、設置環境による差は無視できません。
- 設置環境による差:屋外設置は屋内の1.5〜2.4倍の電気代
- 地域差の影響:寒冷地ほど屋内外の電気代格差が拡大
- 季節安定性:屋内(エアコン有り)は年間を通じて安定
年間電気代の総額比較と長期投資分析
サウナ設置の判断において最も重要なのが年間トータルコストです。各月の気象データに基づいた年間電気代を算出し、設置環境による差額を明確にしました。
年間電気代比較
※週3回使用した場合の年間電気代(31円/kWh)
POINT
屋外設置は屋内設置(エアコン有り)と比べて、東京で約1.84倍(年間+30,431円)、札幌で約2.07倍(年間+38,640円)の電気代となります。この差額は5年間で15〜20万円に達し、サウナ本体価格に匹敵する追加コストとなります。
idetox(アイデトックス)での設置相談では、こうした長期コストも含めた総合的なアドバイスを提供しており、お客様の利用頻度や設置環境に応じた最適なプランをご提案しています。
寒冷地でのサウナ屋外設置リスクと対策
札幌のような寒冷地でサウナを屋外設置する場合、電気代以外にも重要な注意点があります。実用性とコストの両面から、以下のリスクを事前に理解しておく必要があります。
- 温度到達の物理的限界:冬季は90分経過しても目標温度90℃に到達せず、実用上85℃が上限
- 電気代の大幅増加:屋内エアコン有り設置の2倍以上、月額7,000円超も
- 機器への負荷増大:長時間の高負荷運転によるヒーター寿命への影響
- メンテナンス頻度増加:雪や氷による機器トラブルリスクの上昇
注意!
人気のバレルサウナは断熱材を使用していないため、寒冷地での屋外利用では電気代がさらに高くなる可能性があります。快適性を高め、電気代を抑えるためには、風よけフェンス、断熱シート、高出力ヒーターなどの追加投資が必要となる場合があります。
idetox(アイデトックス)では、寒冷地での設置実績に基づき、地域の気候特性を考慮した設置プランをご提案しています。
サウナ設置場所選びの最終判断基準
今回の詳細な電気代分析結果を踏まえ、自宅サウナの設置場所選びにおける重要な判断基準をまとめます。コストパフォーマンスと実用性の両面から最適な選択をするためのガイドラインです。
- 屋内設置が経済的に圧倒的有利:年間3〜4万円の電気代削減効果
- 屋外設置時の必須条件:高断熱仕様・高出力ヒーター・風対策の3点セット
- バレルサウナの適用限界:寒冷地屋外では追加断熱対策が必須
- 地域別推奨パターン:温暖地でも屋内設置が1.5倍以上の経済効果
屋内設置のメリットは電気代だけでなく、初期工事費用の削減(基礎工事・外装工事不要)、電気配線工事の簡素化(多くの場合、既存200V配線の活用が可能)も含まれます。idetox(アイデトックス)の設置実績では、屋内設置の場合、電気工事費用を大幅に抑えられるケースが多く、総合的なコストパフォーマンスで屋内サウナが推奨されます。
サウナ設置は長期的な投資です。電気代、初期費用、メンテナンス性、利便性を総合的に判断し、お住まいの地域と住環境に最適な選択をすることが重要です。
サウナ電気代計算の詳細方法と根拠
本記事で使用した電気代計算方法について、熱工学の基本原理に基づく詳細な計算式をご紹介します。これらの計算モデルは、物理的な熱移動現象を数値化したもので、推測ではなく科学的根拠に基づいた予測を可能にしています。
基本的な計算式
熱損失計算
計算式
総熱損失 = (伝導熱損失 + 対流熱損失) × 湿度係数
伝導熱損失 = (木材部分のU値×木材面積 + ガラスのU値×ガラス面積 + 床のU値×床面積) × 温度差
対流熱損失 = 風による熱伝達係数 × 外部表面積 × 風影響係数 × 温度差
- 木材のU値(熱貫流率): 1.4 W/(m²·K)
- ガラスのU値: 5.8 W/(m²·K)
- フローリング床のU値: 1.2 W/(m²·K)
- 土壌上の床のU値: 0.8 W/(m²·K)
- 風による熱伝達係数: 3.5 + 2.0 × 風速(m/s)
- 湿度係数: 1.0 + ((湿度% - 50) / 10) × 0.03
加熱時間と加熱エネルギー計算
計算式
加熱時間(分) = 基準時間 + (温度差 / 65) × 係数
屋内(エアコン有り): 35分 + (温度差 / 65) × 15
屋内(エアコン無し): 40分 + (温度差 / 65) × 20
屋外: 45分 + (温度差 / 65) × 25 × 低温係数
加熱効率 = 基本効率 × 温度効率係数
温度効率係数 = max(0.85, min(1.0, (環境温度 + 5) / 30))
加熱エネルギー(kWh) = (ヒーター出力(kW) × 加熱時間(時間)) / 加熱効率
- 屋内(エアコン有り)の基本効率: 0.9
- 屋内(エアコン無し)の基本効率: 0.85
- 屋外の基本効率: 0.8
- 低温係数: max(1.0, 1.0 + (5 - 環境温度) / 10)
維持エネルギー計算
計算式
デューティサイクル = 総熱損失(W) / (ヒーター出力(W))
維持エネルギー(kWh) = ヒーター出力(kW) × デューティサイクル × 維持時間(時間)
総エネルギーと電気代計算
計算式
総エネルギー(kWh) = 加熱エネルギー + 維持エネルギー
月間エネルギー(kWh) = 総エネルギー × 月間使用回数
電気代(円) = 月間エネルギー × 電気料金単価(円/kWh)
計算における考慮事項
- 温度到達限界: 90分の加熱時間制限を設定、この時間内に目標温度に達しない場合は到達可能な最高温度(約85℃)で計算
- 季節変動の反映: 気象庁の月別平均気温、湿度、風速データを使用して各月の条件を反映
- 環境要因: 屋内設置は風の影響をゼロ、屋外設置では風速に応じた熱損失増加を計算
- 熱効率の変動: 外気温が低いほど加熱効率が下がる現象を計算に反映
- 湿度の影響: 湿度が高いほど熱損失が増加する効果を係数として組み込み
注意!
この計算モデルは物理的な熱移動の原理に基づいていますが、実際の使用環境(風向き、日射量、降雨・降雪、換気量など)によって結果は変動する可能性があります。idetox(アイデトックス)では、実際の設置環境を現地調査し、より精密な予測とアドバイスを提供しています。
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