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高温サウナと低温サウナ、健康効果はどう違う?研究データを調査

高温サウナと低温サウナ、健康効果はどう違う?研究データを調査

はじめに

私は普段、高温のサウナに入ることが多いのですが、先日初めて訪れた施設には低温のサウナしかありませんでした。せっかくなので、久しぶりに低温サウナでゆっくり過ごしたのですが、ふと疑問が浮かびました。

「高温サウナの短時間入浴と、低温サウナの長時間入浴では、体への影響はどう違うんだろう?」

もちろん、サウナは好きな温度で好きな時間を楽しめばいいと思います。ただ、健康を意識してサウナに通っている身としては、それぞれの健康効果がどう違うのか気になったのです。

そこで、「自律神経」「心拍数」「血圧」という3つの視点から、高温サウナと低温サウナの違いを調べたものを、この記事でまとめていきます。

 

高温サウナと低温サウナの定義

まず、「高温サウナ」と「低温サウナ」が具体的にどのような温度を指すのかを整理しておきましょう。

高温サウナ

70℃~100℃程度の温度設定で、湿度は10~20%程度のサウナです。日本の銭湯やスポーツジムで最もよく見られるタイプで、短時間(5~15分程度)で大量の発汗を促します。

低温サウナ

50℃~70℃程度の温度設定で、比較的長時間(15~30分程度)入浴できるサウナです。「和温療法」としても知られる60℃の遠赤外線サウナは、医療現場でも使用されています。

 

自律神経への影響

自律神経は、私たちの意思とは関係なく体の機能を調整している神経系です。「交感神経(興奮モード)」と「副交感神経(リラックスモード)」の2つから構成されています。

サウナに入ると自律神経はどう変化する?

サウナに入ると、温度に関わらず以下のような流れで自律神経が変化します:

  1. 入浴中:交感神経が活性化
  2. 入浴後:リラックスモードの副交感神経が優位

この基本的な流れは高温サウナでも低温サウナでも同じです。ただし、温度の違いによって変化の大きさが異なると考えられています。

残念ながら、高温サウナと低温サウナで、自律神経への影響を直接比較した研究はまだありません。しかし、それぞれの温度で、以下のような違いがあると推測できます。

高温サウナ(80-100℃)の特徴

高温サウナでは強い熱ストレスがかかるため、交感神経の活性化も大きくなります。その結果、クールダウン時の副交感神経への切り替えも大きく、「交感神経 → 副交感神経」振れ幅が大きくなることが考えられます。

そして、この急激な切り替えが、「ととのう」感覚や強いリフレッシュ効果につながっていると考えられます。

低温サウナ(60℃前後)の特徴

低温サウナでは熱ストレスが穏やかなため、入浴中の交感神経の活性化も控えめになると考えられます。その結果、変化の振れ幅が小さく、穏やかに副交感神経優位へ向かう傾向があります。

つまり、低温サウナの方は持続的で静かなリラックス状態が得られるでしょう。

POINT

高温サウナは、短時間で強いリフレッシュ感を感じやすい可能性があります。低温サウナは、持続的で静かなリラックスになりやすいと考えられます。

 

心拍数への影響

心拍数は、1分間に心臓が何回拍動するかを示す数値です。安静時の成人では通常60~80拍/分程度ですが、サウナに入ると体温調節のために心拍数が上がります。

高温サウナの場合

フィンランドで行われた研究では、80℃のサウナに1時間入浴した結果、心拍数が75-80拍/分から106-116拍/分へ上昇しました。つまり、30拍/分以上の大幅な増加が見られました。

低温サウナの場合

日本で行われた研究では、60℃のサウナで15分間入浴した結果、心拍数は20-25拍/分の増加にとどまりました。

低温サウナでは、高温サウナと比べて心拍数の上昇が穏やかであることが確認されました。

POINT

高温サウナは、軽いジョギング程度の運動をしているような状態になります。低温サウナは、ゆっくり歩いている程度の負荷にとどまります。

 

血圧への影響

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のことです。収縮期血圧(上の血圧)と拡張期血圧(下の血圧)の2つがあります。

高温サウナの場合

ドイツで行われた研究では、93℃のサウナで25分間入浴した結果、収縮期血圧と拡張期血圧が段階的に増加しました。サウナ浴後には血圧が減少し、入浴前よりも有意に低い値を示しました。

つまり、サウナ中は血圧が上昇し、出た後は下降するという大きな変動が見られました。

低温サウナの場合

日本で行われた研究では、60℃のサウナで15分間入浴した結果、収縮期血圧(上の血圧)には大きな変化がなく、拡張期血圧(下の血圧)のみが有意に減少しました。

つまり、血圧の変動が少なく、穏やかであることが確認されました。

POINT

高温サウナは、健康な人には問題ありませんが心臓に持病がある方には負担が大きくなります。反対に低温サウナは、心臓への負担を抑えられます。

 

高温サウナと低温サウナの違い【比較表】

ここまでの内容を表にまとめると、以下のようになります。

項目 高温サウナ(80-100℃) 低温サウナ(60℃)
入浴時間 5~15分程度 15~30分程度
心拍数増加 30拍/分以上(大幅) 20-25拍/分(穏やか)
血圧変動 入浴中に上昇→後に低下(大きく変動) ほぼ変化なし(穏やか)
自律神経 興奮モード→リラックスモードへ激しく切り替え 穏やかにリラックスモードへ
主な効果 リフレッシュ、爽快感、「ととのう」感覚 リラックス、持続的な落ち着き
体への負担 軽いジョギング程度 ゆっくり歩く程度

 

どちらが健康に良いのか?

調査した研究データから、私なりの結論をお伝えします。

高温サウナと低温サウナは健康効果の「質」が異なるため、単純に優劣をつけることはできません。

高温サウナは自律神経を大きく揺さぶり、心拍数や血圧を変動させることで、日常のストレスでバランスを崩した体を強制的にリセットします。

一方、低温サウナは心臓への負担を抑えながら穏やかに副交感神経(リラックスモード)を優位にし、持続的なリラックス効果をもたらします。

高温サウナがおすすめの人

  • 短時間でリフレッシュしたい
  • 「ととのう」感覚を体験したい
  • 心臓や血圧に問題がない健康な人

低温サウナがおすすめの人

  • ゆっくり時間をかけてリラックスしたい
  • 心臓への負担を抑えたい
  • 高温サウナが苦手
  • 血圧や心臓に不安がある(必ず医師に相談してください)

 

自宅サウナという選択肢

サウナの健康効果を最大限に得るには自分の体調や目的に合わせて温度や時間を調整することが重要だと感じました。

施設によっては高温サウナしかない、または低温サウナしかないこともあります。しかし、自分の好みやその日の体調に合わせて高温・低温を使い分けられるのは自宅サウナならではの利点です。

idetox(アイデトックス)では自宅で使える様々なタイプのサウナを取り扱っており、り既存の住宅や賃貸、マンションなどへも後付設置が行えることが多いです。興味がある方はぜひ一度お問い合わせください。

 

まとめ

高温サウナ(80-100℃)は、心拍数や血圧を大きく変動させることで強いリフレッシュ効果や「ととのう」感覚をもたらします。一方、低温サウナ(60℃前後)は、体への負担が少なく持続的なリラックス効果が得られます。

どちらが優れているかではなく、その日の気分や体調、目的に応じて使い分けることが大切です。idetoxでは、サウナに関する様々な情報を発信しています。サウナライフをより充実させるために、ぜひ他の記事も参考にしてみてください。

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サウナにハマり「サウナ・スパ 健康アドバイザー」や「サウナ・スパ プロフェッショナル」「サウナ・スパ 健康士」の資格を取得。 サウナの利用は週に1回程度のミドルユーザーです。主に記事の執筆を担当しています。

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