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屋上サウナ設置ガイド|費用・デメリット・法的要件を専門家が解説

屋上サウナ設置ガイド|費用・デメリット・法的要件を専門家が解説

はじめに

近年のサウナブームにより、自宅にプライベートサウナを設置する方が急増しています。特に限られた敷地を有効活用できる屋上サウナは、都市部の住宅やマンションオーナーから注目を集めています。

しかし、屋上という特殊な環境へのサウナ設置には、一般的な庭サウナとは異なる課題や法的要件が存在します。建築基準法への適合、耐荷重の確認、防水対策など、事前に把握すべき重要なポイントが数多くあります。

本記事では、屋上サウナ設置を検討中の方に向けて、メリット・デメリットから法的要件、具体的な費用相場までを包括的に解説いたします。

 

屋上サウナの魅力とメリット

屋上サウナのメリット

限られた敷地の有効活用

都市部の住宅では敷地面積が限られているため、庭や屋内にサウナを設置するスペースを確保することが困難な場合があります。

屋上を活用することで、既存の生活空間を圧迫することなく、プライベートサウナを実現できます。

特に3階建て住宅や中高層マンションでは、屋上は最も有効活用されていないスペースの一つであり、サウナ設置により価値を大幅に向上させることが可能です。

絶景を楽しむ贅沢な時間

屋上という立地特性により、周囲の景色を一望しながらサウナを楽しむことができます。都市部では夜景、郊外では自然の風景など、地上では得られない開放感を味わえます。

サウナ後の外気浴(クールダウン)時に見上げる空や星空は、心身のリラクゼーション効果を格段に高めるでしょう。

プライバシーの確保

地上のサウナと比較して、屋上サウナは隣接する建物からの視線を避けやすく、よりプライベートな空間を作ることが可能です。

適切なフェンスや目隠しを設置することで、完全にプライベートなサウナ空間を実現できます。

 

屋上サウナの重要なデメリットと課題

屋上サウナのデメリット

建築基準法と法的要件への対応

屋上サウナ設置には建築確認申請が必要になる場合があります

一般社団法人日本サウナ・スパ協会の設置基準によると、"サウナ設備は、火災予防上安全な距離を保つ位置に設けることとされており、壁、天井等が不燃材料で有効に仕上げをされていない場合等にあっては、告示により決定される可燃物の表面温度が100℃を超えない距離が必要"とされています。

重要な法的要件

地方自治体によって防火性能、高さ制限、屋上の使用条件などが異なるため、設置前に必ず所轄の建築指導課への相談が必要です。マンションの場合は管理規約の確認も欠かせません。

耐荷重問題と構造的制約

建築基準法では、一般住宅の床は「㎡あたり約180kgに耐えられる」設計となるよう定められています。

サウナ本体は小型のものでも数百キロ、利用者を含めると1,000kg以上の荷重がかかる場合があります。

重要!耐荷重の問題

建築基準法の上限:180kg/㎡
2人用サウナ本体:約300kg/㎡(167%超過)
利用者込み:約500kg/㎡(278%超過)

このように基準を大幅に超過するため、多くの場合で構造補強工事が必要になります。

耐荷重が不足している場合、補強工事が必要になったり、設置そのものが不可能になる場合があります。

設置費用の増大

屋上設置特有の工事により、初期費用が大幅に増加する可能性があります。

  • クレーンによる資材運搬費用
  • 屋上への電気・水道配線工事
  • 防水・基礎工事
  • 風よけフェンス設置
  • 構造補強工事(必要に応じて)

気象条件による影響

屋上は地上よりも風速が強く、雨や雪などの影響を直接受けるため、サウナ本体の劣化が早期に進行する可能性があります。

また、強風や悪天候時には安全上の理由で使用を控える必要があり、利用可能日数が制限される場合があります。

 

屋上サウナの費用相場と内訳

基本的な費用構成

自宅サウナの初期費用は一般的に50万円からとされていますが、屋上設置の場合は追加工事により費用が増加します。

項目 費用相場 備考
サウナ本体(2人用) 50〜150万円 タイプ・材質により変動
基礎・防水工事 30〜80万円 屋上の状態により変動
電気工事(200V) 15〜30万円 配線距離により変動
運搬・設置費 20〜50万円 クレーン使用を含む
風よけ・目隠し 10〜40万円 範囲・材質により変動

ランニングコスト

電気ストーブタイプの場合、1~2人用で1時間あたり77.5円~117.8円の電気代がかかります(2.5kWh~3.8kWhのヒーター、1kWh=31円で計算)。

また、サウナストーンは2~3年に一度の交換が必要で、10kgあたり約1万円の費用が発生します。

 

設置前に確認すべき重要事項

屋上サウナ設置の流れ

建築・法的確認事項

事前確認チェックリスト

  1. 建築確認申請の要否確認
  2. 地方自治体の独自規定調査
  3. マンション管理規約の確認
  4. 消防法への適合確認
  5. 近隣への配慮事項検討

構造・安全面の確認

設置前には必ず建築士による耐荷重調査を実施し、必要に応じて構造補強を行うことが重要です。

また、防水対策として既存の防水層を損傷しないよう、専門業者による適切な施工が必要です。

電気・設備要件

多くの家庭用サウナでは200V電源が必要となり、専用回路の設置が義務付けられています。屋上への配線工事は複雑になるため、必ず有資格者による施工を行ってください。

 

屋上サウナ設置の実際の流れ

設置プロセス

  1. 現地調査・構造確認
    建築士による耐荷重調査、設置可能性の判定
  2. 法的手続き
    建築確認申請、各種許可申請の実施
  3. 詳細設計・見積
    サウナ仕様、工事内容の最終決定
  4. 基礎・インフラ工事
    防水、電気、給排水工事の実施
  5. サウナ本体設置
    クレーンによる搬入・組立・配線接続
  6. 完成検査・試運転
    動作確認、安全性チェック

設置期間の目安

法的手続きから完成まで、一般的に2~4ヶ月程度を要します。建築確認申請が必要な場合や、大規模な補強工事が必要な場合はさらに期間が延びる場合があります。

 

信頼できる業者選びのポイント

重要な選定基準

  • 屋上設置の実績:類似案件の施工経験
  • 法的知識:建築基準法、消防法への精通度
  • アフターサービス:設置後のメンテナンス体制
  • 保険・保証:施工保険、製品保証の充実度
  • 提案力:予算・要望に応じた最適提案

idetoxの屋上サウナ設置サポート

idetoxでは、屋上サウナ設置の豊富な経験を持つ専門スタッフが、お客様の環境に最適なソリューションをご提案いたします。法的手続きから設置後のメンテナンスまで、トータルサポートで安心してご利用いただけます。

 

よくある質問と回答

Q. マンションの屋上にサウナを設置できますか?

A. 管理規約の確認が最優先です。共用部分への設置は基本的に難しく、専有部分の屋上(ルーフバルコニー等)でも管理組合の承認が必要な場合が多いです。

Q. 建築確認申請は必ず必要ですか?

A. サウナの規模や設置方法により異なります。一般的に、基礎に固定する場合や一定規模を超える場合は建築確認申請が必要になります。事前に建築指導課への相談をお勧めします。

Q. 近隣への騒音や臭いは大丈夫ですか?

A. 適切な設計により騒音や臭いは最小限に抑えられます。換気設備の配置や稼働時間の配慮により、近隣への影響を防ぐことが可能です。

 

まとめ

屋上サウナの魅力

屋上サウナは、限られた敷地を有効活用しながら極上のリラクゼーション空間を実現できる魅力的な選択肢です。しかし、建築基準法への適合、耐荷重の確認、防水対策など、成功のためには十分な事前準備が不可欠です。

適切な専門業者との連携により、法的要件をクリアし、安全で快適な屋上サウナを実現することが可能です。

idetoxでは、お客様の環境や予算に応じた最適な屋上サウナソリューションをご提案しております。設置をご検討の際は、まずはお気軽にご相談ください。

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サウナにハマり「サウナ・スパ 健康アドバイザー」や「サウナ・スパ プロフェッショナル」「サウナ・スパ 健康士」の資格を取得。 サウナの利用は週に1回程度のミドルユーザーです。主に記事の執筆を担当しています。

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