健康な人も注意!サウナでの不整脈の原因と防ぎ方
はじめに
サウナはリラクゼーションや健康効果を求める多くの人々に利用されています。しかし、その効果は良いものばかりではありません。
心臓や血管に持病を抱えている方がサウナに入ることはリスクが大きく、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
そして、健康な人でも入り方によっては頭痛や脱水症状になることがあります。その中でも気をつけたいものの1つがサウナによって不整脈になることです。
ここではそんなサウナと不整脈について解説していきます。
不整脈とは
まず不整脈とは、心臓のリズムが正常でなくなる状態を指します。
具体的には、心拍数が速すぎたり、遅すぎたり、または不規則になる場合を指します。
不整脈の原因
不整脈の原因は以下の通り、様々なものがあるとされています。
- 心臓の病気:心不全、冠動脈疾患など
- その他の病気:高血圧、肺疾患など
- 薬の副作用:抗うつ薬、血圧の薬など
- 生活習慣:ストレス、睡眠不足、飲酒、疲労など
参考:不整脈はどうして起こるの?| 一般・患者さん | ボストン・サイエンティフィック ジャパン (bostonscientific.com)
不整脈の主なタイプ
不整脈にはいくつかのタイプがあります。例えば、心房細動、心室細動、徐脈、頻脈などがあります。それぞれので症状や原因、治療法が異なります。
不整脈の症状
不整脈のタイプによっても症状は変わりますが、代表的なものは以下のとおりです。
- 一瞬だけドキッとする
- 動悸、胸が苦しい
- 息切れ
- めまい
- 意識喪失
ただし、症状が全くない場合もあるようです。
健康な人でもサウナで不整脈を引き起こすことも
サウナはストレスを緩和したり、睡眠の質を上げるなど良い効果がたくさんあります。
しかし、実は健康な人でも、サウナに入ることによって不整脈を引き起こすリスクがあります。この原因は様々なものが考えられていますが、以下はその代表例です。
心臓の負荷
サウナや水風呂を行うことで血圧や心拍数が大きく変動します。それによって心臓に過度な負荷がかかります。
これが1つのキッカケとなって不整脈を引き起こすことがあるようです。
水分不足
心臓への負荷以外にも懸念されるのが脱水です。
サウナでは汗を大量にかくことから、体の水分が不足し脱水症状のリスクが高まりますね。
脱水状態になると、血液の粘度が上昇し、さらに不整脈のリスクが増加する可能性があるようです。
サウナの心拍数の増加と不整脈の見分け方
サウナに入っていると、多くの人が心拍数の増加を体感すると思います。
しかし、単なる心拍数の増加と不整脈は全く別物です。
サウナ中の心拍数の変動と不整脈の違い、そしてその見分け方やよくある勘違いについて解説します。
サウナによる心拍数の増加
サウナは体温を上昇させることで血管を拡張し、心拍数が早まることが知られています。
この心拍数の増加は、体温を一定に保つための体の自然な反応であり、健康な人にとっては心拍数も通常の範囲内であることが多いです。
一方で不整脈は、正常の範囲を超えて心拍数が早くなったり心拍のリズムが乱れる状態を指します。
不整脈との見分け方
サウナの心拍数の増加は一時的で、サウナから出てリラックスすると、徐々に通常の範囲に戻ります。
不整脈である場合、以下のような症状が伴うことが多いです
- 動悸
- 息切れ
- 胸の痛み
- めまいや立ちくらみ
- 意識のもうろう
上記のような症状があったり、しばらくしても心拍数がもとに戻らない場合は不整脈の可能性があります。
また、サウナで起こりやすい脱水症状でも似たような症状を起こすことがあるため、しっかり見分けるためにはサウナ前の水分補給をしっかり行うことをおすすめします。
不整脈が疑われるときに取るべき行動
病的なものでなければ、不整脈も数分で落ち着くことが多いようです。
サウナに入って不整脈の症状を感じた場合、以下の行動をとることが望ましいでしょう。
- サウナから出て、座るか横になる
- 落ちついて脈拍数を測り、安静を保つ
- 10分程度で症状が改善しない場合や症状が重い場合には救急車を呼ぶ
症状が治まった場合は、専門の病院へ行き、心電図を取ってもらうようにしましょう。
サウナ中の不整脈をできるだけ防ぐ入り方
サウナを利用する際、不整脈のリスクを最小限にするための入り方として、以下のようなものが考えられます。
- 徐々に慣れる: 初めてのサウナや久しぶりのサウナの場合は、短時間から始め、徐々に慣れていく
- 適切な水分補給: サウナ前後は十分な水分(300~500ml)を摂取する
- 適切な温度と時間管理: 高すぎる温度や長時間のサウナ利用は避ける
- 休憩を取る: 繰り返しサウナに入る前に十分な休憩(外気浴)を取る
- アルコールの摂取を控える: サウナ利用前後はアルコールの摂取を控えることで、心臓への負荷を減らすことができます。
以上の方法を基本的なサウナの入り方をしっかり守ることで、サウナ中の不整脈のリスクを低減することが期待されます。
もちろん、健康状態や体調によっては、サウナ利用自体を避けることを検討することも重要です。
また、日常生活でも以下のことにも気をつけたほうが良いようです。
- カフェインの過剰摂取を控える
- 十分な睡眠をとる
- ビタミンCやカルシウムを積極的にとる
- 適度な運動をする
参考:【不整脈の対処法】落ち着かせ方・気をつけること等。自力で治すことはできる? | Medicalook(メディカルック) (epark.jp)
もともと不整脈がある人はサウナを避けるべき
不整脈がある人のサウナは、昔から「タブー」とされています。
これは、サウナによる心臓への負荷などが不整脈の症状を悪化させるリスクを伴うからです。
サウナが好きな方で不整脈がある方は、必ず事前に医師に相談するようにしましょう。
参考:Infrared Sauna and Atrial Fibrillation - Can Saunas Improve Heart Health?
まとめ
- 心臓に問題がある人はサウナは基本的にタブー
- 健康な人でもサウナで心臓のリズムが乱れることがある
-
サウナ中に
不整脈を感じたらサウナから出て安静にする - 症状が続いたり重い場合は救急車を呼ぶ
-
リスクを下げるためにサウナの時間管理や水分補給は重要
- サウナ前のアルコールは必ず避ける
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