サウナの「ドラクエ」はなぜ迷惑?知らないと嫌われる8つのマナー違反
はじめに

「友人と一緒にサウナに行きたい」「みんなで"ととのう"体験を共有したい」——そんな気持ちでサウナ施設を訪れたことはありませんか。
近年、サウナブームの影響で若い世代を中心に新規サウナーが急増しています。しかし、その一方で問題になっているのがマナー違反です。特に話題となっているのが「ドラクエ行為」と呼ばれる集団での利用マナー。
この記事では、ドラクエ行為がなぜ問題視されているのかを科学的・心理学的な観点から解説し、サウナを快適に楽しむためのマナーについて詳しくご紹介します。これからサウナを始める方も、すでにサウナ好きな方も、ぜひ参考にしてください。
サウナの「ドラクエ行為」とは何か
「ドラクエ行為」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
ドラクエ行為とは、2〜5人程度のグループでサウナ施設に訪れ、サウナ室・水風呂・休憩スペースのどこへ行くにもぞろぞろと一緒に移動する行為を指します。
この行動パターンが、まるでRPGゲーム「ドラゴンクエスト」のパーティーが一列になって移動する様子に似ていることから、このように呼ばれるようになりました。大学生や若い新規サウナーに多く見られる傾向があります。
社会心理学では、この現象は「集団同調行動」と呼ばれます。人は集団になると無意識のうちに周囲と同じ行動をとりやすくなり、また声のボリュームも大きくなる傾向があると考えられています。
ドラクエ行為がサウナでマナー違反とされる3つの理由
では、なぜドラクエ行為がマナー違反とされているのでしょうか。主に以下の3つの理由があります。
- スペースの占有
- 騒音による迷惑
- 施設全体の混雑
スペースの占有
グループで「固まって」行動することで、サウナ内のスペースが占有され、他の利用者が利用しづらくなります。
たとえ空いている席があっても、楽しそうに談笑している集団の隣には座りにくいものです。心理学では、これを「パーソナルスペースの侵害」と呼びます。見知らぬ人が形成するグループの近くでは、無意識に距離を取ろうとする心理が働くのです。このような「アウェイ感」を他の利用者に与えてしまうことが、煙たがられる大きな理由の1つとなっています。
騒音による迷惑
集団で利用すると、自然とサウナ室や外気浴スペースでの会話が発生します。このグループでの会話が、静かな環境を求める他の利用者にとって「騒音」となり迷惑行為とみなされるのです。
サウナで"ととのう"ためには、自律神経のバランスが重要です。サウナ室では交感神経が優位になり、水風呂と外気浴で副交感神経が優位になることで、心身がリラックス状態に導かれます。しかし、周囲の騒音は交感神経を刺激し続けるため、この切り替えを妨げてしまうリスクがあります。
確かにサウナは、本来フィンランドをはじめとする北欧諸国では「交流の場」として親しまれてきました。しかし、新型コロナウイルスの流行以降、日本では「黙浴」が推奨されるようになり、特に大きな声での会話はマナー違反とされる施設がほとんどです。
施設全体の混雑
グループでの利用は、サウナ施設全体の混雑を引き起こしやすくなります。複数人で一緒に行動すると、会話に夢中になったり、滞在時間が長い人に合わせたりすることで、全体の滞在時間が長くなる傾向があります。
これが結果として、他の利用者の待ち時間を増やす原因となってしまうのです。
サウナを多人数で楽しむためのおすすめの方法
「それでも友人や家族と一緒にサウナを楽しみたい」という方もいらっしゃるでしょう。そんな方には、次のような選択肢がおすすめです。
- プライベートサウナの利用
- 自宅サウナの設置
プライベートサウナの利用
プライベートサウナは、一人でゆっくり過ごしたい方はもちろん、サウナを「交流の場」として友人や家族、仕事仲間と楽しみたい方に最適です。
周囲の利用者を気にすることなく、温度や湿度を自分好みに設定できます。リラックスしながら会話を楽しんだり、好きな音楽を聴いたりすることも可能です。
自宅サウナの設置でドラクエ行為も気にならない
自宅にサウナを設置すれば、好きな時間に家族や友人と気兼ねなくサウナを楽しむことができます。
自宅サウナにはマナーの制約がなく、プライバシーを保ちながら快適にサウナ体験を満喫できます。idetoxでは、ご自宅のスペースやライフスタイルに合わせた様々なタイプの自宅サウナをご提案しています。温度設定やロウリュのアロマも自由にカスタマイズでき、最高の"ととのい"環境を独り占めできます。
初期費用はかかりますが、長い目で見ればサウナ施設への通い代を節約でき、コストパフォーマンスの面でもメリットがあります。
サウナでよくあるマナー違反8選

ドラクエ行為以外にも、気づかないうちにマナー違反を犯してしまっているケースがあります。知らず知らずのうちに周りの人に不快な思いをさせないためにも、サウナでのマナーを確認しておきましょう。
- サウナに入る前に髪・体を洗わない
- 体に水滴がついたまま入る
- サウナ室で寝る・横になる
- 大きい声で話す
- セルフロウリュのやり方が悪い
- サウナ室でタオルを絞る・汗を飛ばす
- 汗を流さず水風呂に入る
- 椅子に掛け湯をしない
サウナに入る前に髪・体を洗わない
サウナ室では直接ベンチに座ります。衛生面から考えて、体を洗ってから入室するのは基本中の基本です。
サウナでは大量に汗をかくため、体の汚れや皮脂、髪につけた整髪料なども流れ落ちてしまいます。
高温多湿の環境は細菌が繁殖しやすい条件でもあります。他の利用者への配慮として、必ず髪や体を洗ってからサウナに入りましょう。
体に水滴がついたままサウナに入る
濡れたままサウナに入ると、ベンチや床がビシャビシャに濡れてしまい、次の利用者を不快にさせてしまいます。
サウナ室に入る際はタオルを持参し、最低限は体を拭いてから入浴するのがマナーです。実は、体を拭いてからサウナに入る方が体が温まりやすくなるというメリットもあります。これは、皮膚表面の水分が蒸発する際に気化熱を奪うため、濡れた状態では体温上昇が妨げられるからです。
サウナ室で寝る・横になる
施設によって異なりますが、日本では基本的にサウナ室で横になる行為を禁止にしているところが多い傾向にあります。
どうしても横になりたい場合は、お店のルールを確認し、サウナ室の混み具合を見てから判断しましょう。
サウナで大きい声で話す
先ほどのドラクエ行為とも関連しますが、基本的にサウナでは「黙浴」がマナーとされています。「サウナでは静かにしましょう」といった注意書きを掲げている施設も多く見られます。
サウナでは瞑想したり、自分自身と向き合ったりしている方も多いため、大声での会話はマナー違反です。静寂は副交感神経を優位にし、"ととのう"状態に導くために重要な要素と考えられています。どうしても話したいときは、小声で必要最小限にとどめましょう。
セルフロウリュのやり方が悪い
セルフロウリュとは、利用者がサウナストーンに直接水をかけて蒸気を発生させることです。
セルフロウリュができるサウナでこれを行う際には、「ロウリュしてもいいですか?」「ロウリュしますね」と他の利用者に一声かけるのがマナーです。
注意!
ロウリュをやりすぎると、湿度が上がりすぎて結露が起きたり、汗をかきにくくなったり、息苦しくなったりすることがあります。急激な湿度上昇は気道への負担が増し、呼吸困難を感じる方もいます。セルフロウリュを行う際には、時間の間隔や水の量に注意しましょう。
サウナ室でタオルを絞る・汗を飛ばす
サウナでは大量の汗が出ますが、手でピシャピシャと払うように拭う行為は、汗が周囲に飛び散る可能性があり不快感を与えます。
汗は必ずタオルでこまめに拭き取るようにしましょう。また、汗を吸ったタオルをサウナ室内で絞る行為も避けてください。
汗を流さず水風呂に入る
サウナを出て豪快に水風呂へ飛び込みたい気持ちはわかりますが、サウナ室から出た直後は体中が汗まみれです。
たくさんの人が入る水風呂なので、必ずシャワーやかけ湯で汗を流してから入るようにしましょう。
汗には塩分や皮脂が含まれており、そのまま水風呂に入ると水質の悪化につながる可能性があります。また、施設のルールで許可されていない限り、水風呂では潜らないようにしてください。
使用後の椅子に掛け湯をしない
休憩(外気浴)で使用する椅子は、次に使う人が気持ちよく利用できるよう、使い終わったら必ずかけ湯をしてきれいにしておきましょう。
ちなみに、この休憩椅子は「ととのい椅子」とも呼ばれ、このスペースでは特に静かに過ごしたい方が多いです。サウナ室以上に会話には気をつけましょう。
まとめ:サウナのマナーとドラクエ行為を理解して快適なサウナライフを

サウナを気持ちよく楽しむためには、一人ひとりのマナー意識が大切です。今回ご紹介したドラクエ行為をはじめ、「当たり前」と思っていたことが実はマナー違反だったというケースもあったかもしれません。
サウナ施設によってルールは異なりますので、利用する際は事前にお店のルールを確認してから訪れることをおすすめします。
POINT
グループでサウナを楽しみたい方には、idetoxの自宅サウナがおすすめです。周囲を気にせず、家族や友人と自由にサウナを満喫できます。温度・湿度の調整も思いのまま、本場フィンランドスタイルのロウリュも自宅で楽しめます。
サウナには心身のリラックス効果やストレス解消など、さまざまな健康効果があるとされています。マナーを守って気持ちよく利用し、サウナ文化がさらに広がっていくことを願っています。
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