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【ととのうための近道】ロウリュの効果・やり方・マナーを詳しく解説

【ととのうための近道】ロウリュの効果・やり方・マナーを詳しく解説

はじめに

サウナは、心身のリフレッシュや健康増進に役立つとして多くの人々に愛されています。中でも、ロウリュはサウナ文化の中でも特に魅力的な要素のひとつです。

この記事では、ロウリュの基本から始め、その効果や注意点、さらには世界各地のロウリュ文化までサウナ・スパプロフェッショナルの資格保持者である私が、幅広く取り上げていきます。是非、この機会にロウリュの魅力を理解し、サウナライフをより充実させるための知識を身につけてください。

 

ロウリュとは?その歴史と効果

ロウリュとは、サウナ室内で水やエッセンシャルオイルを熱したサウナストーンにかけ、蒸気を発生させることで、それにより部屋全体の温度と湿度を高めるとともに、心地よい香りを楽しむことができるフィンランド発祥のサウナ文化です。

 

ロウリュの歴史

ロウリュの歴史は古く、昔からサウナの本場フィンランドで親しまれている伝統的な入浴法とされています。

サウナ文化と密接に関連しています。フィンランドでは、サウナは家族や友人とのコミュニケーションの場であり、リラックスや健康維持に役立つとされてきました。ロウリュは、現在でもサウナの効果を最大限に引き出す方法として愛され続けています。

 

ロウリュとアウフグースの違い

ロウリュとアウフグースはどちらも「熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる」という目的で使われる言葉で、フィンランド語では「ロウリュ」、ドイツ語では「アウフグース」と呼びます。つまり厳密には言語の違いだけで、意味は同じです。

しかしフィンランドでは水をかけるだけの文化であるのに対して、ドイツでは水をかけた後にタオル使って風を作る文化があります。そのため日本では「ロウリュ」というと「水をかけて蒸気を発生させる」だけの行為として使われ、「風を使って発生した蒸気を拡散する」までの行為を「アウフグース」という言葉でよく利用されています。 

 

セルフロウリュとオートロウリュ

サウナ施設によって「セルフロウリュ」や「オートロウリュ」などの記載がされています。

その名の通り「セルフロウリュ」はサウナ利用者によってロウリュを行うもの「オートロウリュ」は決まった時間間隔で機械によってロウリュが行われるものになります。

「セルフロウリュ」ではロウリュを行うタイミングや水量などの調整が必要なため、「とりあえずロウリュの効果を体験してみたい」という方や「周囲への配慮に気疲れしたくない」という方は「オートロウリュ」のサウナ施設を利用することをおすすめします。

 

ロウリュの効果

ロウリュの最大の効果は、湿度が上がることによって利用者の体感温度が上がることです。

それによって汗をより効果的にかくことができたり、リフレッシュ効果が期待されたり、血行を促進したりとサウナの効果をより向上することができるのです。

サウナでかかせないのが「ととのう」ことですね。

ロウリュをすることで体温が上がりやすくなって、身体が緊張状態になりやすくなり、結果的に「ととのい」やすくなるのです。

さらに、エッセンシャルオイルなどの香りをサウナ室内に拡散できるため、リラックス効果を高めることがあります。

 

 

ロウリュの基本的な進め方

ロウリュを行う際の基本的な手順を以下に示します。初心者の方でも簡単に実践できるよう、分かりやすいステップバイステップの説明を心掛けました。

 

ステップ1: 準備

まず、サウナ室内の温度が適切か確認しましょう。

ロウリュに適した温度は80~100℃とされています。

 

水やエッセンシャルオイルをサウナストーンにかける際は、火傷をしないように木製のバケツと柄杓を使用しましょう。また、エッセンシャルオイルは好みの香りを選ぶことが大切です。バケツに水と好みのオイルを入れてサウナ室内に置いておきましょう。

基本的に共用の温浴施設ではロウリュに必要な水やアクセサリは備え付けてあります。施設の許可なく別の器具やオイルを使用しないように注意してください。

 

ステップ2: 水の量を調整する

サウナストーンにかける水の量によって体感温度が変わり、サウナの心地よさが変わります

温度や湿度の好みは人それぞれ異なるため、ロウリュに必要な水の量の基準はありません。人によっては水を掛け過ぎることを嫌がる人もいれば、じゃぶじゃぶ水をかけたい人もいます。

ただ、水をかけて湿度を上げることは簡単にできます。しかし、一度上げた湿度を下げることは簡単に出来ません。

そのため、はじめは少量の水から試してみて、体感温度に満足がいかないようなら改めてロウリュを行うようにしておきましょう。

 

ステップ3: ロウリュの効果を楽しむ

ロウリュを行うと、蒸気が室内を循環してじわじわと体感温度が上がってきます。椅子に座って湿度(体感温度)が上がるのを待ちましょう

体感温度が高まったら、姿勢を正して、目を閉じて深呼吸をすることで、リラックス効果や血行促進効果を高めることができます。

また、肩こりや腰痛がある場合には軽いストレッチをすることも効果的です。

 

ステップ4: 時間を空けてロウリュを行う

サウナ室内は基本的に常に換気されています。そのため、一度湿度を上げても時間が経つと再び湿度が下がり体感温度も下がってしまいます

ロウリュを行う時間の間隔は、一般的には10分~20分に1回とされていることが多いですが、直前に行ったロウリュの水の量やサウナ室の換気量、人の出入りなどによっても変わるため一概に目安を作ることは難しいです。

自身の体感温度や心地よさに合わせて、ロウリュを繰り返し行っていきましょう

 

セルフロウリュ時のマナー

ロウリュを楽しむ際には、他の利用者と共に心地よいサウナ空間を作るために、マナーを守ることが大切です。

以下に、ロウリュ時の基本的なマナーをいくつかご紹介します。

 

水をかける前に周囲に確認する

サウナの中で目を閉じて瞑想をしながらリラックスしている方は多いです。突然大量の蒸気を発生させれば、リラックスが出来なくなったり、温度変化に対する不快感を与えることにつながりかねません。

ロウリュを行う前に、周囲の利用者に一言「ロウリュしますね」という旨の言葉をかけるようにし、周りの方がロウリュに同意していることを確認してから行いましょう。

 

水の量を適切に調整する

入り方でもお伝えしましたが、水をかけて湿度を上げることは簡単にできますが、一度上げた湿度を下げることは簡単には出来ません

ロウリュの際にかける水の量が多ければ体感温度を上げやすくなりますが、湿度によって空気が重くなったり、壁面や天井に結露してしまったりしてしまいます。

そのため、特に初心者の方は一度に大量の水をサウナストーンにかけるのではなく、少しずつ加えることが望ましいです。これにより、急激な温度変化や蒸気の発生を抑え、周囲の利用者に配慮することができます。

 

ロウリュ後はすぐに退室しない

出入りをするとサウナ室内の温度はもちろん、湿度も下がってしまいます。

ロウリュの後にすぐに退室することは、サウナ室の環境を変化させてしまい他の利用者に対して失礼に当たりますので控えるようにしておきましょう。これは自身がロウリュしたときはもちろん、他の利用者がロウリュしたときも同じです。

ロウリュが行われる前に退出するか、ロウリュの後は蒸気が落ち着くまで少しの間、サウナ内に滞在しましょう

 

他人のスペースを尊重する

サウナ内では、他人との距離を適切に保ち、周囲の利用者のスペースを尊重することが大切です。

特にロウリュ時には、サウナ室内の座る場所によって蒸気の広がり方が異なります。多くの蒸気を浴びることができる場所に移動したい気持ちも分かりますが、移動の際には他の利用者の周囲に適切なスペースを確保するように意識しましょう。

 

ロウリュ後のケア: 心身のリカバリーをサポート

サウナでロウリュを体験した後には、身体のケアも大切な要素です。

適切なアフターケアを行うことで、リフレッシュ効果などの健康効果をより高めることができます。以下に、ロウリュ後のケアのポイントをいくつかご紹介します。

冷水浴やシャワーで体をクールダウン

サウナでロウリュを行った後は、冷水浴やシャワーで体を冷やすことが大切です。

これにより、血行が促進され、新陳代謝が向上します。また、筋肉の緊張が解け、リラックス効果も高まります。これらの効果によってサウナの後で「ととのう」ことができるようになります。

 

水分補給を忘れずに

ロウリュで体感温度を上げると、多くの汗をかくようになります。

発汗した分、身体から水分が失われていますので、消費した水分量と同程度の量の水分補給が必要です。(一般的には1回のサウナで300~500ml)

サウナに入った後には電解質の入ったスポーツドリンクなどで水分を摂るようにしてください。

 

軽いストレッチを行う

サウナでロウリュを行い、体温を上げたときには水風呂に入る前に軽いストレッチを行うことで、筋肉の柔軟性が向上し、リラックス効果も高まります

特に、肩や背中、脚などの筋肉を中心にストレッチを行うことがおすすめです。

 

十分な休息をとる

体温を上げてしっかり発汗した後は、多くのエネルギーを消費し疲れてしまいます。

そのためサウナでロウリュを行った後は、心地よい気温や姿勢のもとで十分な休息をとることが大切です。

 

サウナ初心者のためのロウリュに関するQ&A

サウナ初心者の方々がロウリュに関する疑問や不安を抱えることはよくあります。ここでは、よくある質問とその回答をまとめていますので、参考にしてください。

 

Q. ロウリュはどれくらいの頻度で行うべきですか?

A. ロウリュの頻度は、個人の好みや体調、またサウナ室の温度や換気状況などによりますが、一般的にはサウナ内で10分から20分に1回程度が適切とされています。

 

Q. ロウリュをすると頭がボーっとするのですが対策方法はありますか?

A. サウナハットがおすすめです。サウナハットをすることで、頭部の過度な温度上昇を防ぐことができ、サウナで頭がのぼせるのを軽減することができます。

 

Q. ロウリュには熱中症のリスクがありますか?

A. 体感温度が一気に上るため熱中症のリスクはあります。しかし、適度な水分補給をしたり、無理をせず休憩を取り入れたり、ロウリュ時の水の量をコントロールすることで、リスクを軽減し、安全に楽しむことができます。

 

Q. 自分でロウリュを行うのは難しいですか?

A. ロウリュは水をかけるだけですので基本的には簡単です。ただその時間間隔や水の量のコツを掴むにはある程度経験も必要かもしれません。不安がある方はサウナ施設のスタッフや他の利用者に遠慮なく聞いてみましょう。量や間隔のアドバイスをもらうことができるでしょう。

 

Q. 高齢者や子どもでもロウリュしていいですか?

A.高齢者や子どもでもロウリュは楽しめます。実際フィンランドでは小さいこどもから高齢者まで広く利用されています。しかし、個々の体調や体力によっては負担が大きすぎる場合もあります。体調や健康状態を考え、ロウリュで使う水量を少なくしたり、サウナの時間を短くするなどして工夫して楽しむようにしましょう。

 

まとめ

  • ロウリュはサウナ室の中で熱したサウナストーンに香りを付けた水をかけて蒸気を発生すること
  • ロウリュをすると湿度が上がり、体感温度が上がってサウナの効果を向上することができる
  • ロウリュを行うときには周りに一言声をかける
  • ロウリュに慣れるまでは水の量を少量ずつ加えていく
  • 時間がたつと湿度が下がるので定期的にロウリュを行うことで心地よいサウナ体験ができる

サウナにハマり「サウナ・スパ 健康アドバイザー」や「サウナ・スパ プロフェッショナル」「サウナ・スパ 健康士」の資格を取得。 サウナの利用は週に1回程度のミドルユーザーです。主に記事の執筆を担当しています。

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