【見た目だけではない】バレルサウナのメリット・デメリット3選
はじめに
屋外サウナの1つで、独創的でおしゃれな樽型のデザインが特徴の「バレルサウナ」。
日本でもグランピング施設などで見かけることも増えてきましたね。
このバレルサウナは形の独創性だけでなく、構造やメンテナンス性など一般的なサウナ小屋とは異なる特性があります。
今回はそんなバレルサウナの特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
バレルサウナとは
まずバレルサウナは、直訳で「樽型サウナ」。サウナ小屋の1つで、長い木の板を円形型に組み立てていった円筒形の屋外サウナです。
完全な円形型のものもあれば、丸みを帯びた四角いデザインのものや、本物の樽のように中央部分が膨らんでいるデザインもあります。
形以外の特徴として、現代のサウナ小屋との大きな違いに「断熱材や防湿シートが使われていないこと」、また「壁や天井が単相(1枚)であること」が挙げられます。
もちろん窓やドアは異なる素材も使われますが、基本的な枠組みはすべて木材のみで構成されているというわけです。
この円筒形の形と、断熱材などが使用されていないほぼ純木製の小屋であることが、次に説明するバレルサウナのメリットやデメリットにつながります。
バレルサウナの3つのメリット
①温まるのが早い
メリットの1つは準備時間の短いことです。
バレルサウナは円筒形の形をしているため、角のデッドスペースがなく、全体の体積が少なくなり、部屋が温まりやすくなります。
幅や奥行きが同じ四角いサウナ小屋と比較しても、同じストーブを使うと準備時間を短くすることができるのです。
②熱が均一になる
2つ目のメリットは部屋の温度の均一さです。
普通のサウナ小屋や部屋では、ストーブによって温められた空気が部屋の上部に押し上げられてそのまま溜まり、下部は冷たい空気が溜まりやすくなりますね。
実際温泉施設のサウナに2段以上の椅子があれば、上段のほうが熱いことは体感できると思います。
バレルサウナは横から見ると円形になっているため、押し上げられた熱い空気がそのまま壁面を伝って部屋の下部に押し下げられます。
そのため部屋全体で空気が循環し、温度が均一になりやすいのです。
これによってバレルサウナは温度のムラが少ないサウナ部屋となっているのです。
③耐久性が高い
3つ目のメリットは耐久性の高さです。
円筒形のバレルサウナは、上からの雨や雪、また横からの風を自然に受け流すため、強い雨・風・雪などによる消耗が少なくなります。
また、木材はどうしても熱や湿度によって膨張したり収縮したりします。それによって木材間がぶつかり合って亀裂が入ったり、釘などの留具が外れてしまうことがあります。
特に、壁の間に断熱材を入れる二重壁構造のサウナは、内壁と外壁で木の膨張や収縮速度が異なるため、長い目で見たときに構造的な耐久性が低くなってしまいます。
一方バレルサウナは、無垢の木の板で単相に作られており、外壁と内壁で木の大きさがズレていくようなことはありません。また、板にV字の切り込み(ノッチ)を入れて木材同士をつないでいるため、留具が外れる心配もありません。
バレルサウナは強固な構造で長期間使い続ける事ができるのです。
バレルサウナの3つのデメリット
①外気温の影響を受けやすい
1つ目のデメリットは外気温の影響を受けやすいことです。
バレルサウナは断熱材や防湿シートなどがないため、どうしても外の気温の影響を受けやすくなります。
特に気温が氷点下になるような厳しい冬には、ストーブを最大限使っても最高温度があまり上がらなかったり、温める時間が長くなったりするのです。
②小さな隙間がある
2つの目のデメリットは雨風が入るリスクが高いことです。
バレルサウナは、木材をつなげただけの構造のため、どうしても壁に小さな隙間が出来てしまいます。
そこから隙間風が入ってきたり、雨が浸透して雨漏りになったりしてしまう確率が高いです。
特に雨が浸透したあとは、乾燥させるなどの正しいメンテナンスを行わないと木材の腐敗につながり、寿命を短くしてしまいます。
そのため、使用しないときにはバレルサウナ全体をビニールシートなどで覆うことをおすすめします。
③価格が高い
最後に購入時のデメリットにはなりますが、バレルサウナは価格が高いです。
厚い無垢の木材をふんだんに使用するため材料費が高く、組み立てるためにそれぞれの木材に切り込みを入れたり、丸みを帯びた形したりと加工代金も高くかかります。
安いバレルサウナでも100万円以上の値段のものが多く、高いものはそれほど大きくないサイズでも500万円以上したりします。
バレルサウナはこんな人におすすめ
- サウナの見た目にもこだわりたい人
- 自然素材だけのの伝統的なサウナに入りたい人
- 凍結するなど極端に低い温度になりにくい設置場所がある人
- ある程度初期費用が出せる人
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