ほとんどの屋外自宅サウナに断熱材は必要!最適な種類とは?

はじめに
近年、自宅にサウナを持つ人々が増えています。
屋外に自宅サウナを検討している場合、メーカーのオプションによっては断熱材の有無や種類が選択できる場合があります。
また価格を安く抑えたり、オリジナルのサウナ小屋をDIYで検討している人も断熱材については少し悩むところでしょう。
そこで今回は自宅サウナの断熱材について解説していきます。
そもそも断熱材は必要か?

そもそも断熱材なしでもサウナ小屋自体は作ることができますし、伝統的なフィンランドのサウナ小屋には断熱材を使用していないケースもあります。何より、断熱材を使用すると手間が増えたり、費用が高くなったり、壁が厚くなり室内のスペースが狭くなってしまうデメリットがあります。
では断熱材は本当に必要なのでしょうか。
最終的には個人の好みや予算の都合にはなります。ただ当サイトとしての結論は「既製品のサウナ小屋やバレルサウナ以外のサウナ小屋は断熱材が必要」だと思います。
バレルサウナに関してはその特殊な構造で、既製品のサウナ小屋に関しては熱処理された特殊な木材やその厚みなどでデメリットを補っていることが多く、必ずしも断熱材が必要なものばかりではありません。
逆に言えばDIYのサウナ小屋を建てたりするときには、基本的に断熱材をつけることをおすすめします。特にロウリュ対応のサウナにしたい場合は、後述する断熱材のメリットが非常に大きくなりますので断熱材を検討しましょう。
断熱材を利用するメリット

では断熱材を利用すると、どのような効果があるのでしょうか。
サウナの断熱材のメリットは大きく3つ、「熱・湿度・耐久性」です
熱を封じ込める
断熱材は名前の通り、熱を壁の反対側に通しにくくする役割があります。
サウナの室内は気温よりも高い温度に設定する必要がありますね。断熱材があると外気の温度の影響を受けにくくなり、素早く室内を温めたり、保温する効果が高まります。結果的にストーブのエネルギー効率が高くなり、サウナのランニングコストを抑える効果があるのです。
反対に断熱材がないと、特に冬場の寒い時期には、ストーブの出力を上げてもなかなか室内が温まらず、発汗をする環境を整えることができない場合があります。
湿度を逃さない
湿気のある暖かい空気は、冷たいところに逃げ込もうとします。
断熱材がないと、「壁面」や「天井」が外気の影響を受けて低い温度になりますね。するとロウリュなどで空気中に散りばめた水分が壁や天井へ逃げて、壁面で「結露」してしまうのです。
そうなるとロウリュをいくら行っても、なかなか湿度が上がらなかったり、一度上げた湿度がすぐに下がってしまう構造になってしまいます。
つまり快適な湿度を保つためには、内壁が冷えにくい、断熱材を使った構造にする必要があるのです。
耐久性が上がる
断熱材がないと壁が結露しやすくなるため、水分による木材の腐食が早まってしまい小屋自体の耐久性が落ちてしまいます。
せっかく導入した自宅サウナを長持ちさせたいのであれば、断熱材は必須といえます。
サウナの断熱材選びで抑えておくR値とは?
断熱材が必要なことがわかったところで、最適な断熱材を選んでいく必要があります。ただ、その屋外サウナの構造や予算、また断熱材のメリット・デメリットにもよるため、サウナの断熱材の種類に正解はありません。
しかし、断熱材選びで抑えておく基準が1つあります。それが「R値」です。
R値は、「熱抵抗」を表す数値で、材料が熱を通過させるのをどれだけ防ぐかを計算したものです。R値が高いほど断熱性が高いことを意味し、基本的に「断熱材の種類」とその「厚み」によってR値が変わってきます。計算式は以下のとおりです。
熱抵抗R値[㎡・K/W]=厚さ[m]÷熱伝導率λ[W/m・K]
※「熱伝導率λ」は断熱材のメーカーホームページやカタログなどに記載しています。
屋外サウナの場合、理想的なR値は「天井断熱でR値が26」、「壁断熱でR値が19」と言われています。(参照)
ただ、これをしっかり満たそうとすると断熱材が1m近い厚みになってしまうことがあります。あくまでも理想値ですので、目安の1つ程度として覚えておきましょう。
また、壁よりも天井の断熱性能を高くした方がいい点も覚えておきましょう。
断熱をする場所

断熱材を利用する小さなサウナ小屋の場合、そのほとんどが「壁」と「天井」に断熱材を利用し、「床」には利用していません。
これは、サウナで温められた熱い空気が天井に向かって上昇するため、床から熱気が逃げるリスクが低いからです。
もちろん床にも利用したほうが確実に断熱性能は向上しますが、最低限で済ませたい場合には基本的に「壁」と「天井」を抑えておけば問題ありません。
しかし、床への断熱材が推奨される場合もあります。
それは小屋の床にも木材を利用し、特に寒冷地で使用する場合です
DIYで小屋を作るときには、床に木材を利用することが多いですよね。
この場合には湿った空気が床面で結露して、木材が腐食する原因を作ってしまいます。そのため床にも断熱材を利用したほうが良いといえるでしょう。
床面が土の場合やコンクリートなどで覆われている場合には問題ありません。
サウナで使える断熱材の種類

断熱材は、ホームセンターやネット通販でも数多く販売されていますが、すべてが屋外サウナで使えるわけではありません。断熱材自体が燃えやすいもの、また耐熱性が低いものは使用できないのです。
例えばポリウレタンなどの(一部の)発泡プラスチックは、軽くて安価で水に強い素材ですが、燃えやすいという特徴があります。そのためサウナでは基本的に使用するべきではありません。(燃えにくい発泡プラスチックも存在します。)
以下にサウナで使える断熱材とその特徴を一部ご紹介します。
グラスウール
最も価格が安く、よく使われている断熱材がグラスウールです。グラスウールはガラスを溶かして繊維状にしたもので、住宅などにも使われています。
グラスウールはレパートリー(密度の違い)も比較的豊富で、同じグラスウールでもその性能(熱伝導率)や価格に種類が多いのも特徴の1つです。
ガラスを利用しているため、耐熱性が比較的高く、燃えにくい素材です。しかし欠点が2つあります。
1つは、ガラスでできているため、素人が取り付けようとすると、肺や皮膚を損傷する事故を起こす可能性がある点です。利用する際には保護具を着用し、慎重に作業する必要があります。
もう1つは湿気に弱い点です。グラスウールは湿気や結露によって断熱性能が落ちてしまいます。壁の中で結露が発生したり、グラスウールが入った袋の中で結露が発生しないようにするために、通気層や防湿シートなど、正しい防湿施工が重要になります。
ロックウール
ロックウールもグラスウールと並んで代表的な断熱材の1つです。
ロックウールは鉱物を原料としているため、当然耐熱性に優れ、燃えにくい素材です。住宅や工場などでは断熱材としてはもちろん、吸音材・耐火材としても広く利用されています。
ロックウールの熱抵抗(R値)は一般的にグラスウールより高く、湿度にも強くて、サウナに適した断熱材です。実際ヨーロッパのサウナの多くは、断熱材にロックウールが使われているようです。(参照)
一方で、価格がグラスウールよりもやや高いのが欠点と言えます。
過去の実績や性能、コストを総合的に見ても、「迷ったらロックウール」と言えるぐらい安定の断熱材だと思います。
セルロースファイバー
セルロースファイバーは紙などをリサイクルしてできた断熱材です。
紙でできているとは言え、決して燃えやすい(燃え広がりやすい)わけではありません。セルロースファイバーは燃焼時に表面が炭化される事で、燃焼が広がることを防ぐ機能を持っています。
また調湿性があるため湿度にも比較的強く、アメリカなどでサウナに利用されていることもあります。
性能も比較的高いですが、こちらもグラスウールよりも価格が高いのが欠点です。
高性能フェノールフォーム
高性能フェノールフォームは、フェノールフォームを改良してできた比較的新しい断熱材です。
いわゆる発泡プラスチックに分類される石油製品ですが、非常に燃えにくい特徴を持っているためサウナでも利用可能です。
高性能フェノールフォームは、新しい素材というだけあって、今回紹介する断熱材の中で最も性能(熱抵抗)が高い素材です。
メーカーや商品にもよりますが、物によってはグラスウールの2倍以上の断熱性能(半分以下の熱伝導率)を誇るものもあります。これはつまりグラスウールで必要な厚みの半分で、同じ断熱性能を発揮できることになります。
とはいえ、性能に比例するように価格も非常に高価です。サウナにお金を惜しまない方には、高性能フェノールフォームをおすすめします。
まとめ
- DIYでサウナ小屋を建てる際には断熱材があったほうがいい
- 断熱材のメリットは「熱・湿度を保持する」と「耐久性を上げる」こと
- 断熱材は基本的に「壁」「天井」に必要
- サウナ小屋の断熱は天井のR値が「26」、壁のR値が「19」が理想値
- 壁よりも天井の断熱性能を高くするよう意識する
- 断熱材の種類は迷ったら「ロックウール」が安心
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