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コラム

サウナ vs お風呂:2つの効果の違いと目的別の使い分け

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サウナ vs お風呂:2つの効果の違いと目的別の使い分け

はじめに

日本人に馴染み深い「お風呂」と、近年ブームを迎えているフィンランド発祥の「サウナ」。

どちらも体を温め、疲労回復やリラックスといった共通の恩恵をもたらしてくれますが、「結局どっちが体にいいの?」「どっちが早く温まるの?」と疑問に思ったことはありませんか?

実は、サウナとお風呂では体への作用メカニズムが異なるため、得られる効果にも明確な違いがあります。さらに、意外なことに「温まりやすさ」にも大きな差があるのです。

この記事では、サウナとお風呂それぞれの効果を科学的な視点から比較し、目的別にどちらを選ぶべきかを解説します。idetoxが長年フィンランド式サウナに携わってきた知見も交えながら、自分に合った入浴法を見つける参考にしてください。

※本記事では、サウナは主に「ドライサウナ」を基準に解説しますが、ロウリュによる湿度の影響についても触れています。水風呂や外気浴を含むセッション全体を考慮しています。

 

サウナとお風呂の共通効果

まずは、サウナとお風呂の両方に期待できる代表的な健康効果を確認しましょう。

  • 疲労回復
  • リラックス
  • 免疫力アップ
  • 代謝促進
  • 身体の汚れを落とす
  • 睡眠の質の向上

これらの効果は、体を温めることで血流が促進され、副交感神経が優位になることで得られるものです。また、体温上昇によりHSP(ヒートショックプロテイン)と呼ばれるタンパク質が生成され、細胞の修復や免疫細胞の活性化に寄与すると考えられています。

サウナもお風呂も「温熱療法」という点では共通しているため、基本的な健康効果は似通っています。

 

サウナが優れている効果

次に、サウナの方がお風呂よりも高い効果が期待できるポイントを挙げます。

サウナが優位性を持つ理由は、「高い体感温度」「水風呂との温冷交代浴」「顔を含む全身への熱刺激」にあります。詳しいメカニズムは後述します。

 

お風呂が優れている効果

反対に、お風呂の方がサウナよりも高い効果が期待できるポイントを見ていきましょう。

  • リラックス
  • むくみ解消
  • 冷え性改善
  • 深部体温を素早く上げる

お風呂が優れている理由は、「水圧による血行促進」と「浮力による筋肉の弛緩」という、お湯に浸かることでしか得られない物理的作用にあります。さらに、意外にも「体の芯を温める速さ」においてもお風呂が優位なのです。

 

サウナとお風呂の違いを徹底比較

サウナとお風呂の違いを比較するイメージ

ここからは、サウナとお風呂の効果の違いが生じる理由について詳しく解説していきます。

まず、サウナ浴と入浴(お風呂)の基本的な違いを表で比較してみましょう。

サウナ お風呂
温め方 空気(熱気) お湯(液体)
室温・湯温 70~100℃ 約41℃
湿度 10~30%(ロウリュで上昇) -
体感温度 約50~70℃(ロウリュでさらに上昇) 約41℃
深部体温の上昇速度 ゆっくり 速い
水風呂 あり(推奨) なし
熱が伝わる部分 皮膚(全身)+気道 皮膚(顔以外)
水圧・浮力 なし あり

主な違いは、「温め方」「体感温度」「深部体温の上昇速度」「熱が伝わる部分」「水風呂の有無」「水圧・浮力の有無」の6つです。それぞれがどのように効果の違いに影響するのか、詳しく見ていきましょう。

 

温め方の違いによる効果の違い

サウナでは熱した「空気」を浴びて身体を温めますが、お風呂では熱した「お湯」に浸かって身体を温めます。

この違いにより、お風呂にはサウナでは得られない2つの特殊な効果が現れます。

水圧(静水圧)によるむくみ解消効果

お風呂に浸かると、身体は空気中の圧力(気圧)よりも高い水圧を受けます。

特にお腹周りへの水圧により、下半身に溜まった血液やリンパ液が心臓に向かって押し戻されます。この「ミルキング作用」と呼ばれる現象により、全身の血液循環が促進されるのです。

入浴による静水圧は、下肢の静脈還流を促進し、むくみの軽減に寄与することが報告されています。早坂信哉「入浴の生理作用と健康」日本温泉気候物理医学会雑誌 第78巻

お風呂はむくみ解消や冷え性改善に特に効果的です。これらの効果は、空気で温めるサウナでは得られません。

なお、全身浴と半身浴では水圧のかかり方が異なります。全身浴の方が水圧効果は高いですが、心臓への負担も大きくなるため、体調に合わせて選択することをおすすめします。

浮力によるリラックス効果

お風呂の中では浮力が発生し、体重は空気中の約10分の1程度まで軽減されます。

体重が軽くなることで、普段体を支えている筋肉や関節への負担が大幅に減少。これにより筋肉の緊張がほぐれ、深いリラックス状態に入りやすくなります。

お風呂にはサウナ以上のリラックス効果が期待できるのは、この浮力による筋肉弛緩作用のおかげです。

 

温まりやすさの違い|お風呂の方が2倍以上早く芯まで温まる

お風呂で予熱する

「90℃のサウナ」と「41℃のお風呂」では、サウナの方が熱そうに感じますが、実はお風呂の方が2倍以上早く体の芯が温まることが、生理学的な研究で示されています。

ある研究データに基づき、同じ時間(20分)入浴した場合の深部体温の上昇を比較すると以下のようになります。

【20分入浴時の深部体温上昇(目安)】

・ドライサウナ(80〜90℃):約 0.5℃ 上昇
・お風呂(41℃):約 1.2℃ 上昇 Hemodynamic and hormonal responses to heat exposure in a Finnish sauna bath (PubMed)

※筆者注:サウナでは汗の気化熱で体温上昇が抑制されるのに対し、水中(お風呂)では熱伝導率が高いうえに汗が蒸発しないため、熱が効率よく体内に蓄積されます。

このように、41℃のお風呂は、90℃のドライサウナよりも「時間あたりの体温上昇効率」が圧倒的に高いのです。

サウナ前の「下茹で」でタイパ向上

この特性を活かして、サウナの前に41℃程度のお風呂に入る(下茹でする)ことで、深部体温を効率的に上げることができます

サウナ室に入る前に5〜10分ほどお風呂に浸かっておくことで、サウナ室で深部体温が上がりきるまでの時間を短縮できると考えられます。

注意!

「下茹で」は血圧の変動を伴うため、高血圧や心臓疾患がある方は控えてください。また、外気温が低い冬場や、脱衣所が寒い場合は、お風呂からサウナへの移動中に濡れた体が冷えてしまうことがあります。冬場は「お風呂でしっかり温まってから、水気を素早く拭いてサウナへ移動する」か、あえて下茹でをせずにサウナ室でじっくり時間を過ごすなど、状況や体調に合わせて使い分けましょう。

 

体感温度の違いによる効果の違い

サウナの体感温度と自律神経への効果

サウナの室温は70〜100℃と非常に高温ですが、空気は水よりも熱伝導率が低いため、体感温度は50〜70℃程度になります。それでも、40℃前後のお風呂と比べると明らかに「熱い」と感じますよね。

この強い熱ストレスが、サウナならではの効果を生み出します。

交感神経と副交感神経の切り替え

サウナの高温環境に入ると、体は「緊急事態」と認識し、交感神経が強く活性化されます。心拍数が上がり、血管が拡張し、汗が噴き出すのはこのためです。

その後、水風呂に入ることで今度は副交感神経が優位になり、体はリラックスモードへと切り替わります。

この「交感神経→副交感神経」の急激な切り替えを繰り返すことで、自律神経を鍛え、バランスを整える効果が期待できます。

ロウリュで体感温度をさらにアップ

フィンランド式サウナの特徴である「ロウリュ」(サウナストーンに水をかけて蒸気を発生させること)を行うと、湿度が上昇し、体感温度が一気に高まります。

湿度が上がると汗が蒸発しにくくなるため、体に熱がこもりやすくなり、より短時間で発汗が促進されます。idetoxのお客様からも「ロウリュを使うことで発汗量が格段に増え、サウナ後の爽快感が全く違う」というお声を多数いただいています。

POINT

自律神経の乱れは、不眠・頭痛・倦怠感・イライラなど様々な不調の原因になります。サウナで自律神経を「トレーニング」することで、これらの症状の改善が期待できます。idetoxのフィンランド式自宅サウナなら、本格ロウリュを楽しみながら毎日の自律神経ケアを無理なく習慣化できます。

 

水風呂の有無による効果の違い

サウナの大きな特徴は、高温のサウナ室と低温の水風呂を交互に利用する「温冷交代浴」です。

サウナで温まった体を水風呂で急激に冷やすと、拡張していた血管が一気に収縮します。この血管の「伸縮運動」が、心臓血管系に良い刺激を与えます。

血管のトレーニング効果

血管の拡張と収縮を繰り返すことで、血管壁の弾力性が向上すると考えられています。これは「血管のストレッチ」とも呼ばれ、動脈硬化の予防や血圧の正常化に寄与する可能性があります。

フィンランドの研究では、週4〜7回サウナに入る人は、週1回の人と比べて心血管疾患のリスクが約50%低いことが報告されています。Laukkanen T, et al. "Association Between Sauna Bathing and Fatal Cardiovascular and All-Cause Mortality Events" JAMA Intern Med. 2015

サウナと水風呂の組み合わせにより、心臓血管系をトレーニングし、血圧を正常値に近づける効果が期待できます。

注意!

高血圧や心臓疾患がある方は、急激な温度変化が体に負担をかける場合があります。必ず医師に相談の上、無理のない範囲でご利用ください。水風呂が苦手な方は、ぬるめのシャワーや外気浴で代用することも可能です。

 

熱が伝わる部分の違いによる効果の違い

サウナによる顔の発汗と美肌効果

お風呂では通常、顔はお湯の外に出ているため直接温められません。一方、サウナでは顔を含む全身が高温の空気にさらされます。

この違いが、肌への効果に差を生み出します。

顔の汗腺を鍛える効果

サウナに入ると、顔からも大量の汗をかきます。この発汗により、普段あまり使われていない顔の汗腺が活性化されます。

汗腺がしっかり機能することで、毛穴に詰まった皮脂や汚れが排出されやすくなり、ニキビや肌荒れの予防につながります。

サウナは顔の汗腺を鍛え、ニキビを予防・改善する効果がお風呂より高いと考えられます。

POINT

サウナ後は毛穴が開いた状態です。十分な水分補給とともに、保湿ケアを行うことで、より高い美肌効果が期待できます。

 

目的別|サウナとお風呂の選び方

ここまでの内容を踏まえ、目的別にサウナとお風呂のどちらがおすすめかをまとめます。

目的 おすすめ 理由
自律神経を整えたい サウナ 温冷交代浴による神経の切り替え訓練
血圧を改善したい サウナ 血管のトレーニング効果
ニキビ・肌荒れを改善したい サウナ 顔の汗腺活性化と毛穴洗浄
素早く芯まで温まりたい お風呂 水の高い熱伝導率による効率的な加温
むくみを解消したい お風呂 水圧によるミルキング作用
冷え性を改善したい お風呂 水圧による血行促進
とにかくリラックスしたい お風呂 浮力による筋肉弛緩
疲労回復・睡眠改善 どちらも◎ 温熱による血行促進と副交感神経活性化
時短でサウナ効果を得たい 両方併用 お風呂で下茹で→サウナで仕上げ

idetoxが推奨する1週間の温活ルーティン

サウナとお風呂、それぞれの強みを活かした具体的な活用例をご紹介します。

  • 平日:毎日のお風呂で手軽にリラックス&むくみケア(10〜15分の全身浴)
  • 週末:フィンランド式サウナでじっくり自律神経を整える(サウナ→水風呂→外気浴を2〜3セット)
  • 疲れが溜まった日:お風呂で下茹め後、サウナで仕上げる「時短コース」

このように使い分けることで、忙しい毎日でも効率的に温活を習慣化できます。

 

自宅でサウナの効果を得るなら

「サウナの効果を毎日の習慣に取り入れたい」という方には、自宅サウナという選択肢もあります。

idetoxでは、本格ロウリュが楽しめるフィンランド式の家庭用サウナを取り揃えています。一人用から家族で使えるサイズまで様々なラインナップがあり、施設に通う時間や費用を気にせず、好きなタイミングでサウナを楽しめるのが魅力です。

自律神経のケアや血圧管理を日常的に行いたい方にとって、自宅サウナは効率的な健康投資と言えるでしょう。

 

まとめ|サウナとお風呂の効果の違い

サウナとお風呂は、どちらも体を温めて健康効果をもたらしますが、そのメカニズムと得意分野が異なります。

  • 共通効果:疲労回復、代謝促進、免疫力アップ、睡眠の質向上
  • サウナの強み:自律神経の調整、血圧の正常化、ニキビ予防・改善
  • お風呂の強み:深いリラックス、むくみ解消、冷え性改善、素早い深部体温上昇

また、「90℃のサウナより41℃のお風呂の方が2倍以上早く体の芯が温まる」という意外な事実も覚えておきたいポイントです。この特性を活かして、サウナ前にお風呂で「下茹で」することで、時短でサウナ効果を最大化することもできます。

目的に応じてサウナとお風呂を使い分けることで、より効果的に健康維持に役立てることができます。もちろん、両方を取り入れて相乗効果を狙うのもおすすめです。

自分の体調や目的に合わせて、最適な入浴法を選んでみてください。

アンケート - idetoxアンケート

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サウナにハマり「サウナ・スパ 健康アドバイザー」や「サウナ・スパ プロフェッショナル」「サウナ・スパ 健康士」の資格を取得。 サウナの利用は週に1回程度のミドルユーザーです。主に記事の執筆を担当しています。

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