コラム

自宅サウナにカビが生える理由と防止策、生えたときの掃除方法

作成日:
更新日:
自宅サウナにカビが生える理由と防止策、生えたときの掃除方法

はじめに

自宅サウナは、いつでも気軽にリラックスすることができる空間をつくれるゼーションと健康を促進するための最適な場所です。

しかし、ある日突然床やチェストにカビが生えてしまうことがよくあります。実際Googleの検索サジェスト(候補)を見ても、自宅サウナのカビに悩んでいる人は多い様子。

カビはサウナの見た目の美しさを損なうことはもちろん、健康にも悪影響を及ぼすことがあります。

そこでこの記事では、自宅サウナにカビが発生する主な理由とその対策、さらにはカビの掃除方法について詳しく解説していきます。

 

自宅サウナにカビが発生する原因

自宅サウナにカビが生える理由と防止策、生えたときの掃除方法 自宅サウナにカビが発生する原因

自宅サウナにカビが発生してしまう大きな理由は木材を利用しているからです。

カビは湿気が高い環境で発生し、木材は湿気を吸い込むため、どうしてもカビが発生しやすいのです。

それに加えて、サウナではさらにカビが発生しやすくなる理由が大きく3つあります。

 

原因1: 高湿度と高温

カビは湿った、温かい場所を好みます。そしてサウナを利用すると、そんな高い湿度と温度になってしまいますね。

サウナの条件によっては、カビの成長にとって最適な環境となってしまい、みるみるうちにカビが大きくなってしまいます。特に、屋外に設置されたバレルサウナでは雨や湿度の高い気候により、カビがより発生しやすくなるのです。

 

原因2: 通気不良

サウナの通気不良もカビの一因です。

通気が悪いと湿度が高くなり、カビの成長を促進してしまいます

屋内に設置されたサウナでは特にこの問題が発生しやすく、使用後に扉を閉じたままにしてしまうことで、空間での湿度が一定に保たれ、カビが繁殖する条件が整うのです。

 

原因3: 汗や皮脂

サウナでは素肌が直接木材などに触れることがどうしても多く、汗が付いてしまうことも多いです。そのような皮脂や汗がサウナの内部に残り、これがカビの食物源となることがあります

これは屋外のバレルサウナでも屋内のサウナでも共通の問題です。

定期的な清掃が行われていないと、これらの汚れが堆積し、カビの発生をさらに促進してしまいます。

 

自宅サウナの木材に発生したカビの見分け方

自宅サウナにカビが生える理由と防止策、生えたときの掃除方法 

サウナの木材に付着したものでも、カビだと思っていたものが、実はカビではない場合があります。

よく間違えられるのが木材の「灰汁(アク)」です。

 

「灰汁(アク)」は人体に無害

 

木材の「灰汁(アク)」とは、木材が自然に老化する過程で現れるやや黒っぽいシミのことを指します。これは木材から出てきた色素が溶け出てきたものです。

基本的に木材は製材する前に灰汁が出ない処理を施されますが、時間が経つとどうしても灰汁が浮き出ることがあるのです。

灰汁はカビと異なり、人体に害を及ぼすことはありません。逆に、防虫効果があるとされています

 

カビと灰汁の見分け方

一方、木材に発生した黒ずみがカビであった場合、早急に除去する必要がありますね。

カビにはたくさんの種類があるため、色で見分けることはできません。特に黒っぽい色をしていれば、カビの可能性も灰汁の可能性もあります。

木材に発生したカビの見分け方は以下の特徴を参考に見分けていきましょう。

  • カビ臭さがある
  • カビの規模が日に日に大きくなる
  • 綿毛のようなふわふわしている

 

自宅サウナでカビを防ぐための3つの対策

自宅サウナにカビが生える理由と防止策、生えたときの掃除方法 自宅サウナでカビを防ぐための3つの対策

自宅サウナでカビを発生させないための対策があります。主に以下の3つのことを実践してみてください。

 

対策1: 通気性の確保

サウナの通気性を改善することで、湿度を抑制しカビの成長を防ぐことができます。

 

サウナ使用後の換気

サウナ使用後は扉を開けたままにして換気し、湿気を逃がすようにします。季節や気温にもよりますが、扉は昼間に15~30分程度は開放しておきましょう。

しばらく使用しないときの換気

またしばらく使用しない場合にも、定期的な換気を行うようにしてください。

さらに、サウナ内に通気口を設けることも有効です。通気口は天井部に設けることで、熱気と湿気を効率良く外に逃がすことができます。すでに通気口がある場合には、きちんと開いていてホコリや物で塞がっていないか定期的に確認しましょう。

 

対策2: 定期的な清掃

サウナを使用した後は、ロウリュなどによってできた「水滴」をきちんと拭いておくことが重要です。

さらに、(サウナの使用頻度や温湿度設定によりますが)1ヶ月に1度程度、サウナ中に木材に付着した皮脂や汗を念入りに掃除することで、カビの食物源を取り除き、その発生を効果的に抑えることもできます。

 

サウナ使用後の簡単な掃除方法

サウナを使用する毎に行う掃除としては、乾いた柔らかい布で椅子や壁、床をサッと拭く程度でもカビをの発生を大きく減らすことができます。

 

定期的に行う定念入りな掃除方法

木材に付着した汗や皮脂を取り除く念入りな掃除には中性洗剤を利用します。

まず洗剤を適量の水に溶かし、洗浄液を作ります。この洗浄液をスポンジや柔らかいブラシに含ませ、サウナの各部分を優しくこすります。

洗剤を使用した後は、すすぎ用の清潔な水で洗剤を完全にすすぎ、洗剤が残らないようにしていきます。屋内サウナなどで水でのすすぎが難しい場合は、濡らした布を使って何度か拭き取っていきましょう。

その後、乾いた布でできるだけ水分を拭き取ってください

最後に、サウナ室内をよく乾かす必要があるため、ドアなどを1時間程度開放して自然に乾燥させていきましょう

これらの手順を定期的に行うことで、サウナは清潔に保たれ、カビの発生を防ぐことができます。

 

対策3: 適切な湿度管理

サウナの湿度を適切に管理することでカビの発生を防ぐことも可能です。

湿度の高い熱々のサウナを楽しみたいかもしれませんが、ロウリュを行いすぎると、壁や天井で湿った空気が結露してしまい、カビが発生しやすくなってしまいます

サウナを利用する際には湿度の上げすぎに注意しながらロウリュを行っていきましょう。

 

自宅サウナのカビ掃除方法

自宅サウナにカビが生える理由と防止策、生えたときの掃除方法,自宅サウナのカビ掃除方法

最後に実際にカビが発生してしまった場合の掃除方法をご紹介します。掃除方法は定期的に行う念入りな掃除と同じです。

 

掃除方法1: ブラシと石鹸で擦り落とし

サウナの中でカビが発生した場合、柔らかいブラシと石鹸(もしくは中性洗剤)を使用して掃除を行うのが一般的です。

水と石鹸を混ぜた液体をカビに塗り、ブラシでこすり落とします。

 

掃除方法2: 洗い流し

洗剤を使用した後は、すすぎ用の清潔な水で洗剤を完全にすすぎ、洗剤が残らないようにしていきます。

屋内サウナなどで水でのすすぎが難しい場合は、濡らした布を使って何度か拭き取っていきましょう。

 

掃除方法3: 拭き取りと乾燥

洗い流したあとは乾いた布でできるだけ水分を拭き取ってください。

最後に、サウナ室内をよく乾かす必要があるため、ドアなどを1時間程度開放して自然に乾燥させていきましょう。

 

なかなか落ちない強固なカビ: 漂白剤やカビ取り剤の使用

なかなか落ちない強固なカビがあるときには、ブラシと石鹸だけでは効果が期待できない場合もあります。その場合は、漂白剤や市販のカビ取り剤を使用すると良いでしょう。

ただし漂白剤やカビ取り剤は木材の材質によって向き不向きがあるため、使用する際は、サウナの材質に合わせて適切な剤を選び、記載されている使用手順に従って使用してください

またカビ用の漂白剤の多くは塩素系です。ここに含まれる塩素が残ってしまうと、次回のサウナで臭いが気になることがありますので、十分に洗い流すように注意しておきましょう。

 

カビ掃除でやってはいけない注意点

研磨剤や硬いブラシの使用は避ける

研磨剤を含む洗剤や硬いブラシは、サウナの表面を傷つける可能性があります

せっかくきれいに製材した木材が、ガザガザになってさわり心地が悪くなってしまったり、場合によっては、よりカビが発生しやすい状態になってしまいます。

そのため、これらの使用は避け、柔らかい布やスポンジを使用することがおすすめです。

 

強力な洗剤の使用は避ける

強力な洗剤や漂白剤は、特に木製のサウナには適していません

これらの製品は木材を脱色したり、素材を弱らせたりする可能性があります。

洗剤を使用する場合は、中性洗剤利用するか、使用しているサウナの木材にあったものを選ぶことが重要です。

 

熱湯を避ける

熱湯を用いて木材のカビを取り除くことは一時的な対策としては効果的で、お風呂のカビ対策では推奨される場合があります。

しかし木材に熱湯を直接かけると、木材自体が変形したり、色褪せしたりする可能性があります

見た目の美しさを保つためには、自宅サウナのカビ掃除に熱湯は使わないようにしたほうが無難です。

 

まとめ

  • サウナの高湿度と高温がカビの発生を促す
  • 通気不良もカビの原因
  • 汗や皮脂がカビの食物源となる
  • カビと灰汁(アク)は見分ける必要がある
  • カビを防ぐための対策:通気性の確保、定期的な清掃、適切な湿度管理
  • カビ掃除方法:ブラシと石鹸で擦り落とし、洗い流し、拭き取りと乾燥
  • 強固なカビの場合は漂白剤やカビ取り剤の使用が考えられる
  • 注意点:研磨剤や硬いブラシの使用を避ける、強力な洗剤の使用を避ける、熱湯を避ける

サウナにハマり「サウナ・スパ 健康アドバイザー」や「サウナ・スパ プロフェッショナル」「サウナ・スパ 健康士」の資格を取得。 サウナの利用は週に1回程度のミドルユーザーです。主に記事の執筆を担当しています。

SNSをフォローしていただくと、サウナに関する情報を随時お届けいたします。

RECOMMEND BOX SAUNA