コラム

サウナでの年間死亡者数とリスクを下げる入り方

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サウナでの死亡例とリスクを下げる入り方 idetox オンラインショップ

はじめに

サウナでの死亡例とリスクを下げる入り方

サウナは自律神経のバランスを整えたり、睡眠の質を改善したり、心疾患のリスクを減らすなど多くの健康効果があります。

一方で、サウナに入ることで脱水症状になったり、心臓疾患を持つ人は症状が悪化したりするリスクもあります。場合によっては、サウナが原因で死亡することもあります。

今回はいくつかの研究結果をもとに、サウナでの死亡例を解説し、リスクを下げるための安全なサウナの入り方を紹介します。

 

この記事の結論

  • サウナが直接原因の死亡率は日本の交通事故の死亡率と同じくらい
  • 血圧や心臓などに病気がある人は事前に医師に相談する
  • 死亡リスクを下げるためには「時間管理」「水分補給」「サウナ前のアルコールを控える」が大事
年間死亡者数 人口あたりの年間死亡率
日本 不明 不明
フィンランド 約100人 10万人あたり2人未満(≒0.02%)
※日本の交通事故 約3,000人 10万人あたり2人強(≒0.03%)

※日本のお風呂

約19,000人 10万人あたり15人以上

 

サウナの年間死亡者数

残念ながら、日本ではサウナが直接の原因になった死亡者数の正確な統計は取られていません。

しかし、サウナ入浴中に死亡した数や割合についてのデータは、サウナの本場フィンランドで調べられています。

フィンランドでは、国民の多くが週に2回程度サウナに入り、人口500万人に対してサウナが200万箇所あります。

フィンランドのヘルシンキ大学での研究報告によると、

1990 年から 2002 年にフィンランドでサウナ中に発生した死亡事故は、年間10万人あたり2人未満でした。

人口あたりで記載されているため分かりにくいですが、もし日本人全員がサウナに頻繁に入ると仮定すると、年間約2,000人がサウナが原因で死亡することになります。

 

厚生労働省のデータによると、日本では「お風呂での年間死亡者数が約19,000人」なので、それに比べると少ない数です。

内閣府の発表によれば、令和3年の年間の交通事故の死亡者数は約2,500人なので、「サウナで死亡する確率は交通事故とほぼ同じ」と言えるかもしれません。

 

サウナに入ると体の状態はどう変わる?

サウナに入ると体はどのような状態になるのでしょうか。

ハーバード大学医学部が発刊しているHarvard Men's Health Watchによると、

『サウナでは皮膚の表面温度は数分以内に104°F(40℃)まで急上昇します。平均的な人は、サウナに入る短い時間で1Pint(約500ml)の汗をかきます。脈拍数は30%以上上昇し、心臓の時間あたりの血液量はほぼ2倍になります。』

この説明からも、サウナは体に大きな負担をかけることが分かりますね。

 

健康な人でも実際にあったサウナの死亡例

実際にサウナで起きた死亡例とその状況を紹介します。

  • 2010年の世界サウナ選手権
  • 2009年に2人死亡したスウェット・ロッジ
  • 2013年のブラジルの格闘家の減量中

2010年の世界サウナ選手権

1999年から2010年まで開催され、230℃の熱さに耐えようとしたロシア人選手が死亡しました。鎮痛剤を服用して感覚が麻痺していた可能性が指摘されています。

参考:https://en.wikipedia.org/wiki/World_Sauna_Championships

 

2009年に2人死亡したスウェット・ロッジ

ネイティブアメリカンの文化であるスウェット・ロッジで2人が死亡し、18人が病院に搬送されました。このとき参加者は36時間断食し、24時間水なしで過ごしていました。

参考:https://www.nytimes.com/2009/12/30/us/30sweatlodge.html

 

2013年のブラジルの格闘家の減量中

ブラジルの格闘家、レアンドロ "フェイジャオ" ソウザ選手が1日で約5kgの減量を試みた際にサウナ内で死亡しました。詳しい状況は分かっていませんが、長時間サウナに入っていたと考えられています。

参考:https://www.businessinsider.com/leandro-feijao-souza-dies-in-a-sauna-while-attempting-to-make-weight-2013-9?r=MX&IR=T

 

3つの死亡例から分かること

サウナでの死亡例とリスクを下げる入り方

3つの死亡例からわかるように、健康な人でも極端なサウナの入り方をすれば危険です。

長時間水分を取らずに高温のサウナに長時間入ることが原因です。

しっかりと水分補給をして、温度管理がされているサウナ施設で、短時間(10分程度)のサウナ利用をすれば、死につながることはまずないと言えるでしょう。

 

水分補給・時間管理・そしてアルコール

サウナに入るときに気をつけるべきことは「水分補給」「時間の管理」、そして「サウナ前にアルコールを控えること」です。

アルコールの影響

フィンランドのサウナ中の死亡者数を調べた研究(※1)によれば、『過去13年間に起きたサウナ関連死は77件で、半数以上がアルコールに起因している』とされています。

アルコールを飲むと、血管が拡張し、血圧が低下することで気絶することがあります。ヘルシンキ大学のカタリナ・リンドロス・テルヒ・ケルタネン氏は、『もしアルコールによってサウナの中で気絶したら、サウナの熱によって皮膚が火傷し、それが原因で死につながる危険がある』と述べています。(※2)

またアルコールには利尿作用があるため、お酒を飲んだ後にサウナに入ると通常以上に脱水症状になりやすくなります。さらに、多くのアルコールを摂取した後や二日酔いのときには不整脈が起こりやすく、その状態でサウナに入ると心臓へのリスクが大きくなります。(※3)

つまりアルコールとサウナは最悪の組み合わせなのです。

 

サウナはしっかり準備して短時間で行う

サウナでの死亡例とリスクを下げる入り方

ここまでサウナの危険性について書いてきましたが、決してサウナは危険なものではありません。むしろ健康的に長生きできる体を作るために有益なものです。

  • 心臓疾患のリスク減少
  • リラックス効果
  • 自律神経のバランス調整

心臓疾患のリスク減少

東フィンランド大学の研究によると、サウナに行く頻度が多い人ほど心臓疾患のリスクが減少します。

リラックス効果

サウナは体をリラックスさせ、ストレスホルモンであるコルチゾールを減少させたり、快楽物質とも呼ばれるβ-エンドルフィンを増やしたりします。

自律神経のバランス調整

サウナは自律神経のバランスを整える効果があります。

アルコールを控え、しっかりと水分補給をしてサウナに行き、サウナの時間をコントロールすることで、サウナは日常生活を豊かにしてくれるものになります。

参考

※1:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19749613/

※2:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26566054/

※3:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3218903/

※4:https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2130724

idetox管理人

自称!?日本初のサウナコンシェルジュとして活動。 初心者の方でも、安心・安全に楽しんでいただくために、サウナにまつわる疑問やお悩み解決を日々発信中。 サウナの入り方やマナーまでご不明な点などございましたら、お気軽にご相談ください。

https://idetox.jp/

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