ダイエットやシェイプアップに役立つサウナの科学的な効果

はじめに
サウナに入ると暑くてたくさんの汗をかきますよね。
ではサウナで汗をかくことは、運動をするようにダイエットにつながるのでしょうか。
いくつかの科学的な研究をもとに結論から言うと
「直接サウナの利用が痩せることにつながらない。ただし、ダイエットの効果を高めやすくなる」
です。
今回はサウナで消費されるカロリー、またダイエットやシェイプアップにつながるサウナの効果を解説していきます。
サウナで増加する体温と基礎代謝量を見てみよう
サウナのダイエット効果として基礎代謝が上がることが考えられます。基礎代謝が上がれば、消費カロリーが増えてダイエット効果が期待できそうですよね。
人間は呼吸をしたり心臓を動かしたりするためにエネルギーが必要です。また、体温を維持するためにもエネルギーが必要になります。この必要最低限のエネルギーが、いわゆる基礎代謝ですね。
そして基礎代謝は体温が上がると大きくなります。
たとえば、風邪を引いて体がウイルスと戦っているときには体温が38℃を超えることがあります。これは温度を上げることで白血球などの細胞を体に行き渡らせたり、活発に動かしたりして、風邪を早く治そうとしているからです。このとき体が消費するエネルギー(基礎代謝)は平常時よりも大きくなっています。
体温は 0.5℃上昇するごとに、基礎代謝量は約 7% 上昇するとされています (※1)
つまりサウナでも、一時的に体温が上がると自然に基礎代謝が増えるのです。一般的には100°Cのサウナに 15 ~ 30 分間入っていると、最大で体温は約1.5℃、基礎代謝は25%ほど増加すると言われています。
具体的なカロリー数は平常時の基礎代謝の量(年齢や体格・性別)等によって異なります。
ここで、基礎代謝が増加するのは、あくまでもサウナに入っているときだけですので、1日の基礎代謝が25%上がるわけではないことに注意しましょう。
例えば30~49歳の男性の平均的な基礎代謝は1,530kcalです。これが25%増えると約1,910kcalになり、380kcal増えている(消費される)ように勘違いするかもしれませんが、実際はそうではありません。サウナは1日のうちのほんの数十分程度ですので、増加する基礎代謝はそこまで大きくありません。
結果としてサウナ中の基礎代謝はたしかに増加しますが、これは1日の中のほんの一瞬だけであり、これによるダイエット効果はほとんどない言えます。
サウナで消費される具体的なカロリー
ではサウナに入ると具体的に何カロリーを消費することになるのでしょうか。
一般的には1時間のサウナで約150kcal、10分間のサウナで約25kcalが消費されるとされています。
しかし、複数回サウナに入る場合は少し違うようです。
ここからはポーランドの大学で生態科学の研究をしているロバート・ポドスタウスキー博士らが2019年に発表した論文をもとに解説していきます。
この研究では基礎代謝の多い(平均1,815kcal)肥満気味の男子学生約40人に10分間のサウナ(温度: 90°C、湿度: 15%)に4回入ってもらい、体組成の変化から消費されたカロリーが計算されました。
結果は1回目の10分間のサウナで平均73kcalが消費されましたが、4回目の10分間のサウナでは平均134kcalが消費されたのです。つまりサウナに入った回数の単純な掛け算で、消費カロリーを求めることは出来ないのです。
このことからも、複数回サウナに入る場合には最初のセッションより後半のセッションのほうが消費カロリーは増えていくことが予想されます。
少しでもサウナでカロリーを消費してダイエットしたいときには複数回サウナに入ったほうがいいということです。
最初の10分間のサウナで平均25kcalが消費されるとすると、4回サウナに入ることで合計約130kcalほどが消費されるのではないかと、この研究から予想されます。
とはいえ、一般的なランニングの消費カロリーは10分間で約100kcal、40分行えば400kcalです。
ランニングなど、他のトレーニングと比べるとサウナの消費カロリーは驚くほどの大きさではありません。サウナによる直接のダイエット効果はあまり高くないのです。
サウナあとには体重が減っている?
サウナに入る前と後に体重を測って比べる人も多いかもしれません。
実際、サウナに入ると0.5kg~1kgほど、体重が減っていることがよくあります。
しかし、「サウナに入って少し痩せたからダイエット効果がある!」と勘違いしてはいけません。
サウナで減った重さは、ほとんどが汗として流れ出た体の水分です。
アメリカのハーバードメディカルスクールによると、サウナで平均約 500mlの水分を発汗するとされています。重さに換算すると約0.5kgです。もちろん肥満気味の人や水分量が多い人ほど、失われる重さはさらに増えます。
人は体の水分を失うと頭痛やむくみが起きるようになり、またうつ状態になりやすいなどメンタルへも影響するとされています。
本来、サウナで失われた水分はしっかりと補給する必要があります。そのためサウナで体重が減ってもその分の水分を摂る必要があることを覚えておきましょう。
ダイエットに役立つサウナの効果
サウナはそれほど多くのカロリーを消費して直接ダイエットにつながる効果が高いわけではませんが、体組成を改善する上ではとても効果があります。
筋肉の維持に役立つ
サウナは少ないカロリーで高い代謝を維持することに役立ちます。
少し難しく言うとサウナの高熱は、壊れた細胞の分子や誤って折り畳まれたタンパク質の修復するタンパク質を放出します(※2)。このタンパク質は、筋肉の炎症を抑えたり、暑さへの順応を早める効果があります。
つまりサウナに定期的に入ることで体が暑さに順応しやすくなります。暑さに順応すると、運動中のタンパク質分解量が減り、少ないカロリーでより高い代謝率を維持することができるのです。
これによってダイエットしやすい、またダイエット効果の高い身体にすることができるのです。
脂肪がつきにくくなる
サウナに定期的に入ることで糖が脂肪に行き渡りにくくなります。
サウナでは、GLUT4と呼ばれるタンパク質を増やします。これは血液中の糖を取り除き、筋肉に誘導するのを助ける働きがあるものです。
実際、約4ヶ月間、週に3回、30分間のサウナに行くとインスリンと血糖値が31%低下した研究が報告されています(※3)。
これにより、食べたもの(特に糖)を脂肪ではなく、筋肉に行き渡らせることができるようになります。
つまりサウナに入ることは、ダイエットというよりも、そもそも太りにくい身体にすることにつながるというわけです。
結論:ダイエットのための体の基礎作りとしてサウナを使う
サウナ自体は、多くのカロリーを消費したり健康的にダイエットする効果は少ないです。
ですが、筋肉量を維持したり、脂肪をつきにくくするための体作りをサポートしてくれます。
- ダイエットやシェイプアップには運動
- 体の内側の基礎づくりにサウナ
という棲み分けをして、両方を効率よく行うことがダイエットへの近道と言えそうです。
↓他にもたくさんあるサウナの効果についてはこちら
◯参考
※1:https://healthfully.com/ways-to-tell-youre-running-a-fever-8152965.html
※2:https://journals.physiology.org/doi/full/10.1152/jappl.2000.88.1.359
※3:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17523018/
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