なぜサウナハットは必要なのか?髪のダメージ防止から快適性向上まで、その全貌を解説
はじめに
サウナで汗を流し、心身をリフレッシュする習慣が日本でも広く浸透しています。そんなサウナ利用者が増える中、サウナハットをかぶっている人を見かけることが増えてきました。
「あの帽子、何のためにかぶっているの?」「本当に効果があるの?」そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
サウナハットは髪や頭皮を高温から守り、のぼせを防止し、サウナをより長く快適に楽しむための必須アイテムです。
この記事では、サウナハットの起源から具体的な効果とそのメカニズム、正しい使い方、素材選びのポイントまで、サウナハットに関する情報を徹底解説します。idetoxがサウナ愛好家の皆さまのために、科学的な視点も交えてお伝えします。
サウナハットの起源と歴史

サウナハットの歴史は意外と古く、その起源は北欧ではなく中央ヨーロッパにあると考えられています。
サウナハットは13世紀のドイツが発祥とされています。
ドイツからロシアへ、そしてフィンランドへとサウナハット文化が伝わったとされています。13世紀の中央ヨーロッパでサウナハットを使用している様子が描かれた絵画が発見されており、この文化が徐々に北欧に広がっていったのです。
ロシアでは「バーニャ」と呼ばれる伝統的なサウナ文化の中で、フェルト製のサウナハットが長く愛用されてきました。極寒の地で発達したサウナ文化において、頭部を保護することの重要性が古くから認識されていたのです。
現在では、サウナ文化の中心地であるフィンランドをはじめ、世界中のサウナ愛好家に親しまれるアイテムとなりました。日本では第3次サウナブームと呼ばれる現在、多くのサウナ施設やサウナ愛好家(サウナー)の間でサウナハットの使用が一般的になってきています。
サウナハットの3つの重要な効果と防止できるトラブル

サウナハットは見た目のおしゃれさだけでなく、科学的な根拠に基づいた実用的な効果があります。主な効果は以下の3つです。
- 髪と頭皮の保護効果(熱ダメージの防止)
- のぼせ防止効果(頭部温度上昇の抑制)
- サウナの快適性向上効果(汗・乾燥の防止)
髪と頭皮の保護効果|高温ダメージを防止
サウナの温度は80〜100℃に達することもあり、この高温は髪や頭皮に大きな負担をかけます。
髪の主成分であるケラチンタンパク質は、湿った状態では約60℃から、乾いた状態では約140℃から変性が始まるとされています。高温によって髪のキューティクルが開き、内部の水分やタンパク質が流出すると、髪が乾燥してダメージを受けやすくなります。
特にサウナ入室前にシャワーを浴びて髪が濡れている場合、より低温でダメージが進行するリスクがあるため注意が必要です。Journal of Cosmetic Science研究
髪のダメージは以下のようなメカニズムで起こります:
- 高温により髪のキューティクル(表面を覆ううろこ状の組織)が開く
- 開いたキューティクルから水分が蒸発し、髪内部のコルテックス(皮質)が乾燥
- 髪を構成するシスチン結合(タンパク質同士を結びつける結合)が熱で弱まる
- 結果として髪のパサつき、枝毛、切れ毛が発生しやすくなる
特に髪の長い方や、カラーリングやパーマなどの化学処理をしている方は、すでにキューティクルがダメージを受けている状態のため、髪へのダメージが蓄積しやすくなります。サウナハットをかぶることで、直接的な熱から髪と頭皮を守り、こうしたダメージを効果的に防止することができます。
のぼせ防止効果|頭部温度上昇を抑制
サウナでのぼせる原因の一つは、頭部の過度な温度上昇です。サウナ室内では熱は上部に溜まりやすく、天井付近と床付近では10〜20℃以上の温度差があることも珍しくありません。
頭は体の中で最も高い位置にあるため、最も熱い空気に晒されます。さらに、脳は体温調節の中枢であり、頭部が過度に温まると以下のような症状が現れることがあります:
- めまいやふらつき
- 頭痛
- 吐き気
- まれに鼻血

サウナハットは断熱効果により頭部への熱伝導を緩やかにし、急激な温度上昇を防止します。
特にウールやフェルト素材のサウナハットは、繊維の間に空気層を含むため断熱性が高く、頭部の温度上昇を効果的に抑えることができます。空気の熱伝導率は約0.024W/m・Kと非常に低いため、この空気層が優れた断熱材として機能するのです。これにより、長時間サウナに入っても快適に過ごすことができ、サウナでのリラックス効果を最大限に引き出すことが可能になります。
サウナの快適性向上効果|汗と乾燥を防止
サウナ中は大量の汗をかきますが、特に頭部や額からの汗が顔に流れると不快感を感じることがあります。汗が目に入ると痛みを感じたり、視界が遮られたりすることも。
サウナハットは頭部の汗を吸収し、顔に汗が垂れるのを防止。さらに顔周辺の過度な乾燥を防ぎ、肌の潤いを保つ効果も期待できます。
また、サウナハットを深くかぶることで視界を遮り、より深いリラックス状態を作り出すことも可能です。視覚情報を遮断することで、瞑想状態に入りやすくなり、心身の疲労回復効果が高まると考えられています。
POINT
サウナハットの3つの効果は「防止」がキーワード。髪のダメージ防止、のぼせ防止、汗・乾燥の防止。これらの不快要素を取り除くことで、サウナ本来の心身リフレッシュ効果を最大限に引き出すことができます。
サウナハットで使われる素材と特徴|効果を左右する選び方

サウナハットには様々な素材が使われており、それぞれに特徴があります。自分に合った素材を選ぶことで、サウナハットの効果をより実感することができます。
| 素材 | メリット | デメリット | 断熱効果(目安) |
|---|---|---|---|
| ウール(フェルト) | ・断熱性に優れている ・吸湿性が高い ・繊維間の空気層が熱を遮断 |
・お手入れが大変 ・洗濯機で洗えない ・型崩れしやすい |
非常に高い |
| コットン(タオル地) | ・肌触りが良い ・吸水性に優れている ・お手入れが簡単 |
・断熱効果がやや低い ・乾きにくい |
中程度 |
| リネン(麻) | ・通気性に優れている ・さらっとした肌触り ・丈夫で長持ち |
・洗濯後にしわになりやすい ・価格が高めのことが多い |
中程度 |
| ナイロン・ポリエステル | ・軽量で持ち運びやすい ・速乾性がある ・お手入れが簡単 |
・吸水性がやや低い ・肌触りがやや劣る |
やや低い |
※断熱効果は一般的な傾向を示したものであり、製品の厚みや織り方によって異なります。
素材別のおすすめユーザー
- ウール素材:高温サウナ(90℃以上)をよく利用する方、のぼせやすい方
- コットン素材:初めてサウナハットを購入する方、敏感肌の方
- リネン素材:夏場のサウナ利用が多い方、ナチュラル志向の方
- 化繊素材:持ち運びやすさを重視する方、頻繁に洗濯したい方
POINT
初めてサウナハットを購入する方には、お手入れが簡単なコットン素材やポリエステル素材がおすすめです。サウナの利用頻度が高い方や、のぼせ防止効果を重視する方は、断熱性に優れたウール素材も検討してみましょう。idetoxでは、厳選した素材を使用したサウナハットを取り揃えており、特にウール製は繊維密度の高い羊毛を採用しているため、優れた断熱性を実感していただけます。
サウナハットの正しい使い方|効果を最大化する方法

サウナハットの効果を最大限に引き出すためには、正しい使い方を知ることが重要です。以下のポイントを押さえましょう。
かぶり方のポイント|のぼせ防止効果を高める
- 髪の毛は完全にサウナハットの中に入れる(髪のダメージ防止のため)
- 耳まで隠れるよう深めにかぶる(耳も高温にさらされるため保護が必要)
- 頭全体をしっかりと覆い、隙間をなくす
- 額の生え際までカバーできるとより効果的
頭頂部や耳を完全に覆うことで、頭部全体の温度上昇を均一に抑え、効果的にのぼせを防止することができます。特に女性や髪の長い方は、髪をまとめてからサウナハットをかぶると良いでしょう。
サウナハット使用時の注意点|逆効果を防止
注意!
サウナハットを冷水で濡らしてから使用するのは避けましょう。濡れたサウナハットは熱伝導率が高まり、かえって頭部の温度が急上昇してしまいます。水は空気の約25倍も熱を伝えやすいため、濡れた状態では断熱効果が大幅に低下します。これによりのぼせやすくなり、頭痛や鼻血などの症状を引き起こすリスクがあります。サウナハットは必ず乾いた状態で使用してください。
使用タイミングとお手入れ|衛生面も大切
- サウナに入る前にかぶり、サウナ室内ではずっとかぶったままにする
- 水風呂や外気浴の際は外してOK(頭部を冷やすことで効率的にクールダウン)
- 使用後は風通しの良い場所で完全に乾かす
- 定期的に洗濯し、清潔な状態を保つ(雑菌の繁殖を防止)
- 素材に合わせた洗濯方法を選ぶ(ウール素材は手洗い推奨)
衛生面を考慮して、使用後はしっかり乾かし、定期的に洗濯することをおすすめします。湿ったまま放置すると雑菌が繁殖し、不快な臭いの原因になります。特に頻繁にサウナを利用する方は、複数のサウナハットを用意してローテーションで使用すると便利です。
サウナハットがない場合の代用方法
サウナハットを持っていない場合でも、頭部を保護する方法があります。
乾いたバスタオルをターバンのように頭に巻くことで、サウナハットと同様の効果を得ることができます。
ただし、専用のサウナハットと比べると断熱効果は劣りますので、サウナを頻繁に利用する方は専用のサウナハットを購入することをおすすめします。
タオルでの代用方法
- 乾いたタオルを用意する(濡らさないこと!)
- タオルを三角形に折り、頭にかぶせる
- 両端を後頭部で結んで固定する
- 全体をしっかりと頭に巻きつけ、髪を完全に覆う
注意!
タオルで代用する場合も、必ず乾いた状態で使用してください。濡れタオルは逆効果です。また、施設によってはタオルを頭に巻くことがマナー違反とされる場合もありますので、事前に確認することをおすすめします。
サウナハット選びのポイント|効果的な一枚を見つける
自分に最適なサウナハットを選ぶためのポイントを紹介します。
素材で選ぶ|目的に合わせて
先述の素材特性を参考に、自分の優先順位に合わせて選びましょう。
- 断熱性・のぼせ防止重視:ウール・フェルト素材
- お手入れのしやすさ重視:コットン・ポリエステル素材
- 肌への優しさ重視:オーガニックコットン・リネン素材
サイズと形状で選ぶ
サウナハットは頭のサイズに合ったものを選びましょう。若干大きめのサイズを選ぶと、頭部との間に空気層ができ、より効果的に熱を遮断することができます。
形状については、伝統的な円錐形(とんがり帽子型)が最も効果的とされています。円錐形は頭頂部に空間ができるため、熱がこもりにくく、のぼせ防止効果が高いのが特徴です。
デザインで選ぶ
サウナハットは機能性だけでなく、デザインも重要です。自分の好みやスタイルに合わせて選ぶことで、サウナの楽しさがさらに広がります。最近では、シンプルなものからユニークなデザインまで、様々な選択肢があります。
サウナハットと合わせて知りたい|より効果的なサウナの入り方
サウナハットでのぼせを防止しながら、さらにサウナの効果を高めるためのポイントをご紹介します。
水分補給の重要性
サウナでは大量の汗をかくため、脱水症状を防ぐために十分な水分補給が必要です。サウナ前後にコップ1〜2杯の水を飲むことをおすすめします。
適切な入浴時間
サウナハットを着用していても、無理な長時間入浴は避けましょう。一般的には1回8〜12分程度が目安です。体調に合わせて調整してください。
サウナ後の食事にも注目
サウナ後は味覚が敏感になり、「サウナ飯」がより美味しく感じられます。せっかくのサウナ効果を活かすためにも、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
まとめ|サウナハットの効果と防止できるトラブル
- サウナハットは13世紀のドイツが起源とされ、北欧を経て世界中に広まった
- 髪・頭皮のダメージ防止:高温によるキューティクルの損傷やタンパク質変性から守る(特に濡れた髪は60℃程度から変性が始まるため注意)
- のぼせ防止:断熱効果により頭部温度の急上昇を抑制し、めまいや頭痛を防ぐ
- 快適性向上:汗が顔に流れるのを防止し、肌の乾燥も軽減
- 素材はウール、コットン、リネン、化繊などがあり、断熱性やお手入れのしやすさが異なる
- 正しい使い方は髪を完全に中に入れ、耳まで覆い、乾いた状態で使用すること(水は空気の約25倍熱を伝えやすいため濡らすのはNG)
- サウナハットがない場合は乾いたタオルをターバン状に巻いて代用可能
- 選ぶ際は素材、サイズ、形状、デザインなど自分のニーズに合わせることが大切
サウナハットは、単なるファッションアイテムではなく、髪や頭皮のダメージ防止、のぼせ防止、快適性向上という3つの重要な効果を持つ必須アイテムです。科学的なメカニズムを理解した上で正しく使用することで、サウナ本来の心身リフレッシュ効果を最大限に引き出すことができます。
この記事を参考に、自分に合ったサウナハットを見つけて、より充実したサウナライフをお楽しみください。idetoxは、皆さまの健康的なサウナ習慣をサポートします。
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