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自宅サウナの換気設備完全ガイド|最適な通気孔設置とメリット・デメリット

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見落としがちで重要な自宅サウナの【換気】について idetox オンラインショップ

はじめに

DIYのものを含めて、自宅サウナを導入する上で最も見落とされがちなのが「換気の仕組み」です。

適切な換気がされていないと、空気が淀んで不快感息切れを感じたり、場合によってはサウナ中にめまいを引き起こすことがあります。

薪ストーブを使用する場合には煙の問題などもあり、自然に通気孔を設置することが多いですが、電気ストーブでも同様に換気ができる通気孔などが必要になることがあります。

また、換気(通気)は屋外サウナでも屋内サウナでも同じく重要です。

今回は自宅サウナの設計や導入で見落とされがちな「サウナ換気設備」について詳しく解説していきます。

 

サウナ室に通気孔をつけるメリット・デメリット

サウナ室に自然換気を設けることで、いくつかのメリットとデメリットが生じます。以下に主なメリットとデメリットをまとめました。

  • 体感温度が上がる
  • 新鮮な空気でサウナが楽しめる
  • 温度が均一になる
  • サウナの耐久性が向上する
  • 部屋が温まりにくくなる

メリット①:体感温度が上がる

意外に思われるかもしれませんが、体感温度は気温・湿度・風速の3つの要因に左右されます。特に風速は大きな影響を及ぼし、サウナ室内に少しでも風があると体感温度が上がりやすくなります。換気口があることで風の流れが生じ、ストーブの出力を抑えつつも高い体感温度を維持できるかもしれません。

体感温度と風速の関係については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

メリット②:新鮮な空気でサウナができる

換気が十分であれば、常に新鮮な空気でサウナが楽しめるという大きなメリットがあります。

換気が不十分なサウナ室では、湿度や酸素不足が原因で息苦しさを感じることがあります。また、アロマ水を利用したロウリュの香りが壁や床に染み付くことで、時間とともに悪臭に変わることもあります。換気をしっかり行うことで、外と同じ新鮮な空気で快適なサウナ体験が可能です。

メリット③:温度が均一になる

空気の流れがない密閉空間では、熱い空気が上に、冷たい空気が下に滞留します。適切な換気を行うことで、サウナ室内の空気の流れができ、部屋内の温度差を均一化することが可能です。

メリット④:耐久性が上がる

フィンランド式サウナのロウリュによる蒸気や汗で発生する水分は、定期的に外に放出する必要があります。適切な換気により、サウナ室の劣化を防ぎ、耐久性を向上させることができます。

デメリット:部屋が温まりにくくなる

換気を行うことで、最も顕著なデメリットは部屋が温まりにくくなることです。新鮮な空気を入れ続けることで、部屋の温度が下がり、準備に時間がかかる場合があります。

フィンランドのサウナ協会の基準

日本では国全体として自宅サウナでの換気量は明確な基準が定められていません。地域によっては、給排気口の位置や流れる空気の量が明確に定められている場合もありますが、特例承認申請を行うことで例外的に認められる場合もあります。

サウナの本場フィンランドでは、約50年間にわたりサウナ室の換気設備に関する以下の基準が設けられていました。

部屋の空気を1時間に3~6回交換すること

現在では利用する人数などの要素が加わり、換気基準の計算が少し複雑になっていますが、この基準も大変参考にできる数字ですね。

 

通気孔を使った自宅サウナの換気方法

自宅サウナ室に通気孔を設置し、効果的に換気するための方法を2つ紹介します。

自然換気

これは給気用と排気用の2つの通気孔を設けるシンプルな換気方法です。

空気の自然な流れを利用して、サウナ室内の換気を行います。給気口はストーブの近くの下部に、排気口は反対側の壁の上部に設けるのが一般的です。

ただし、この方法では冷たい空気が下から入り、温かい空気が上から排出されるため、サウナ室内で温度差が生じやすくなります

外気温が低いときには、通気孔の蓋を準備しておくと便利です。

機械排気

この方法では電動ファンを通気孔の1つに設置し、強制的に換気を行います

機械換気により、給気口と排気口の配置を自由に設計でき、部屋内の温度ムラを少なくすることができます。たとえば、ヒーターがある壁の上部に給気口を設け、反対側の壁の下部に排気口を設置することが可能です。

この方法のデメリットは、ファンを設置するための電源工事が必要になることですが、壁の外に扇風機を設置して代用することもできます。通気孔の蓋を備えておくと、外気温が低いときにも対応できます。

給排気口のアイデア

最後に、サウナ室内の温度差を抑え、新鮮な空気を効率的に循環させるための給排気口の配置アイデアを2つ紹介します。

長方形型サウナでの例

1つ目のアイデアは、長方形型のサウナ室で有効です。ストーブ側の壁の上段と天井に給気口とファンを設置し、反対側の下段に排気口を設置します。これにより、上昇した熱い空気を横方向や下方向に流すことができます。

 

代表的な換気システムの応用例

2つ目のアイデアは、代表的なサウナ室の換気口の配置を応用したものです。ストーブ側の壁の下段に給気口を設置し、反対側の上段と下段に排気口を設けます。これにより、サウナ室内の空気を効果的に循環させることができます。

 

 

通気孔が空けられなかったらどうすればいい?

比較的小さな自宅サウナの場合、通気孔がほとんどない商品も存在します。この場合、通気孔を無理に空けると部屋の最高温度が下がり、準備に時間がかかることがあります。

しかし、1人で短時間利用する場合には、それほど神経質に換気の心配をする必要はありません。低温で長時間サウナを利用する場合や、サウナ→水風呂→外気浴のセッションを繰り返す場合には、定期的にドアを全開にして空気の入れ替えを行うことをおすすめします

サウナにハマり「サウナ・スパ 健康アドバイザー」や「サウナ・スパ プロフェッショナル」「サウナ・スパ 健康士」の資格を取得。 サウナの利用は週に1回程度のミドルユーザーです。主に記事の執筆を担当しています。

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