【かなり大変!?】DIYで作る自作サウナと必要な費用・期間
はじめに
「自宅にサウナを作りたいけど、費用が高すぎる…」そんな悩みを抱えていませんか?
本格的な据え置き型サウナは、屋内・屋外問わず100万円を軽く超えることも珍しくありません。そのため、SNSなどで見かける「DIYで格安サウナを自作した」という投稿に心惹かれる方も多いのではないでしょうか。
しかし、DIYサウナには見落とされがちな落とし穴があります。この記事では、idetoxがDIYでサウナを自作する方法を詳しく解説しつつ、費用・時間・安全性の観点から「本当にDIYが最適なのか」を科学的根拠とともに検証します。
DIYサウナの作り方:基本の流れ
まずは、DIYでサウナを作る基本的な流れを簡単にご紹介します。
- 設置場所を決める:約1.5m四方、高さ2m程度の平らな土地を確保
- 薪ストーブを選ぶ:サウナの心臓部となるヒーターを選定
- 土台を作る:コンクリートや木材で強固な基礎を構築
- フレームを組む:耐腐食性のある木材で骨組みを作成
- 壁・天井を設置:断熱材と防湿シートを挟んで二重構造に
- ストーブ・椅子を設置:内装を仕上げる
- ドアを取り付けて完成
一見シンプルに見えますが、実際には専門的な知識と技術が必要です。次のセクションで、DIYの現実的な課題について詳しく見ていきましょう。
DIYサウナのデメリット:知っておくべき現実

DIYでサウナを作ることには、以下のような課題があります。
予想以上にかかるDIYサウナの費用
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 木材(羽目板等) | 10万〜20万円 |
| 断熱材 | 1万〜3万円 |
| 薪ストーブ | 5万〜30万円 |
| その他(ドア、ベンチ、照明) | 数万円 |
| 工具類 | 数万円 |
| 合計 | 20万〜60万円程度 |
DIY初心者の場合、材料の無駄や失敗による買い直しで、最終的に60万円を超えるケースも珍しくありません。
特に木材の選定ミスや寸法の計算間違いは、そのまま追加費用に直結します。「安く済ませたい」という当初の目的が達成できないリスクがあることを理解しておきましょう。
想定外の長期間がかかる制作時間

DIY初心者が土日祝日だけで作業した場合、完成まで数週間〜数ヶ月、設計ミスなどがあれば半年以上かかる可能性もあります。
この期間、既製品を購入していれば毎週末サウナを楽しめていたはず。「DIYを楽しむ」こと自体が目的でなければ、タイムパフォーマンスは決して良いとは言えません。
品質と安全性のリスク
DIYサウナで最も注意すべきは安全性の問題です。
- 断熱不足:断熱材の施工不良により、熱効率が30〜50%低下する可能性があります
- 防湿処理の甘さ:木材の含水率管理が不十分だと、2〜3年でカビや腐食が発生するリスクが高まります
- 換気設計のミス:不完全燃焼による一酸化炭素中毒の危険性
- 構造的な不備:基礎工事の不備により、数年で傾きや崩壊の危険性
住宅火災の原因の約1割は、ストーブや暖房器具の不適切な使用・設置によるものです。 総務省消防庁 火災統計
自宅サウナで発生しうる火事のリスクについては、自宅サウナの火災リスクと安全対策ガイドで詳しく解説しています。
メンテナンスの難しさ
DIYで作ったサウナは、トラブル発生時に自分で対処しなければなりません。専門知識がないと原因特定すら困難な場合があります。
例えば、温度が上がらない原因が「断熱材の劣化」なのか「ストーブの故障」なのか「換気システムの問題」なのかを切り分けるには、相応の経験が必要です。
既製品サウナを購入するメリット
一方、既製品のサウナには以下のようなメリットがあります。
プロ設計による高い品質と安全性
断熱性能、防湿処理、換気設計など、すべてが専門家によって最適化されています。
idetoxの自宅サウナは、フィンランドの伝統的な製法と最新の技術を融合。木材の含水率は12%以下に管理され、長期間の使用でも反りや割れが発生しにくい品質を実現しています。
設置後すぐにサウナライフをスタート
組み立て式の製品であれば、到着後すぐに設置して使い始めることができます。DIYで数ヶ月かかる作業が、わずか数日で完了します。
安心の保証とサポート
万が一の故障やトラブルにも、メーカーサポートを受けられます。DIYでは得られない安心感があります。
長期的なコストパフォーマンス
初期費用だけを見るとDIYが安く思えますが、耐久性や快適性、メンテナンス費用を考慮すると、既製品の方が長期的にはコスパが良いケースが多いです。
特に10年以上使用することを考えると、DIYサウナの修繕費用や建て替え費用が発生するリスクも考慮すべきでしょう。
それでもDIYしたい方へ:詳細な制作手順
ここからは、DIYでサウナを自作したい方のために、詳細な制作手順を解説します。安全なサウナを作るためのポイントも併せてお伝えします。
STEP1:設置場所を選ぶ

薪ストーブを使用するドライサウナは、水道を必要としないため配管の近くに設置する必要がありません。ただし、照明を設置する場合は電源が必要になります。
POINT
必要なスペース:約1.5m四方+高さ2m前後の平らな土地があれば十分です。周囲には消防法に基づき、建物から一定の距離を確保してください。
STEP2:薪ストーブを選ぶ

サウナの心臓部となる薪ストーブは慎重に選びましょう。
- サビがつきにくいステンレス製または鋳鉄製の素材
- 燃焼効率が80%以上のもの
- 部屋の大きさにマッチするサイズ(1㎥あたり約1kWが目安)
- ロウリュ機能付きがおすすめ
価格帯は5万〜30万円程度です。安価なものほど耐久性に問題があることが多いため、長期使用を考えるなら中〜上位モデルを検討しましょう。
STEP3:土台・床を作る

雨水の侵入を防ぎ、強固な構造にするためには、しっかりした土台が必要です。一般的にはコンクリートと木材の太い棒を使用します。
基礎工事の不備は、後から修正することが極めて困難です。この工程だけでもプロに依頼することを検討してください。
詳しい作り方については「DIYレシピ - 小屋の基礎工事」などの専門サイトを参考にしてください。
STEP4:フレーム用の木材を選ぶ

木材選びでは、価格だけでなく耐腐食性、熱的快適性、外観、香りを考慮しましょう。
| 木材の種類 | 特徴 |
|---|---|
| シダーウッド(杉など) | 天然の防虫・防腐成分(タンニン)を含み、湿度に強く断熱性も優秀。サウナに最適だが価格は高め |
| ヘムロック | バランスの取れた選択肢。節が少なく美しい仕上がり |
| アスペン(ポプラ) | 軽量で加工しやすく、熱伝導率が低いためベンチ材に最適 |
| パイン(松) | 安価だが節が多く、高温でヤニ(樹脂)が出やすいデメリットあり |
木材の種類について詳しくはサウナに最適な木材の種類と特徴をご覧ください。
STEP5:壁・天井の構造を決める

壁や天井の作り方は大きく2種類あります。
【方法A】単層構造(厚い木材のみ)
フィンランドの伝統的なサウナ小屋やバレルサウナに多い方式です。
- メリット:自然な雰囲気を楽しめる、構造がシンプル
- デメリット:木材コストが高く、外気温の影響を受けやすい(冬場は予熱に時間がかかる)
【方法B】二重構造(外壁+断熱材+内壁)
外壁と内壁の間に断熱材と透湿防水シートを挟む方式です。
- メリット:断熱性能が高く(R値2.0以上を確保可能)、快適に長く使える
- デメリット:構造が複雑で施工難易度が高い
断熱材の選び方について詳しくはサウナ小屋に最適な断熱材の選び方をご覧ください。
注意!
安全のために、小屋内の空気を入れ替える通気孔を必ず設けてください。床面近くに給気口、天井近くに排気口を設置するのが基本です。換気不足は一酸化炭素中毒などの重大な事故につながる可能性があります。
STEP6:必要な材料リスト

二重構造のサウナ小屋を作る場合、以下の材料が必要です。
- 2x4または2x6のフレーム材
- シダー、ポプラ、ヘムロック、パインなどの羽目板
- コンクリート(基礎用)
- 釘、ネジ、ステープル(ステンレス製推奨)
- 床タイル(耐熱性のあるもの)
- 薪ストーブ
- グラスウール断熱材(密度24kg/㎥以上推奨)
- 防湿気密シート
- 耐熱ガラス付きドア
STEP7:必要な工具リスト

- 電動のこぎり(丸のこ、マイターソー)
- 電動ドリル
- 巻尺
- 水準器
- ステープルガン
- フィニッシュネイラー
- ハンマー
- スクリュードライバー
- 各種ペンチ
サウナの組み立て手順

①土台を作る
コンクリートと木材を使って土台を構築します。地面からの湿気を防ぐため、束石やコンクリートブロックで10cm以上の高さを確保しましょう。
②フレームを組み立て、外壁を設置
加工・準備したフレーム材を屋根部分まで組み立て、外壁となる板を取り付けていきます。この段階で水準器を使い、垂直・水平を確認することが重要です。
③防湿シートと断熱材を入れる
外壁や屋根の内側に防湿気密シートを張り、ステープルで固定します。継ぎ目はできるだけ少なくし、継ぎ目が出る場合はアルミテープで補強すると効果的です。グラスウールなどの断熱材も隙間なく敷き詰めます。
④内壁を取り付ける
サウナ小屋の内部にパネルを取り付けます。天井から始めて、すべての壁を囲っていきましょう。
POINT
天井と各壁のパネル内側には約5mm程度の隙間を設けておくと、サウナの熱による木の膨張に対応できます。
⑤ストーブや椅子を設置
薪ストーブを設置し、ベンチを組み立てます。ストーブ周辺は耐熱ボードで保護し、可燃物との離隔距離を必ず確保してください。塗装については自宅サウナの正しい塗装方法を参考にしてください。
⑥ドアを取り付けて完成
最後にドア枠とドア本体を取り付けて完成です。ドアは内開きにすると、万が一の際に脱出しやすくなります。
DIYと既製品、どちらを選ぶべき?
ここまでDIYサウナの作り方を詳しく解説してきましたが、最後に重要なポイントをお伝えします。
「自宅でサウナに入りたい」という目的が最優先なら、既製品の購入をおすすめします。
DIYは「作る過程を楽しみたい」「自分だけのオリジナルサウナを作りたい」という方には最適ですが、以下に当てはまる方は既製品が向いています。
- できるだけ早くサウナライフを始めたい
- DIYの経験や工具を持っていない
- 品質や安全性を重視したい
- 10年以上、安定して使いたい
idetoxの自宅サウナがおすすめな理由
idetoxでは、100種類を超えるカスタマイズオプションから、お客様のライフスタイルや設置環境に合った最適なサウナをご提案しています。
- 豊富な製品ラインナップ:バレルサウナ、キャビンサウナ、テントサウナなど多様な選択肢
- 高品質な素材:含水率12%以下に管理された厳選木材と高性能断熱材を使用
- 専門スタッフによるサポート:設置場所の相談から購入後のメンテナンスまで一貫対応
- 安心の品質保証:長く快適にご使用いただける製品品質
自宅サウナをご検討中の方は、ご希望の条件を添えてお気軽にご連絡ください。専門スタッフが最適なサウナをご提案いたします。
さいごに
DIYでサウナを自作することは、決して不可能ではありません。しかし、費用・時間・品質のすべてを考慮すると、多くの方にとって既製品の方が満足度の高い選択となるでしょう。
もしDIYに挑戦される場合は、少なくとも基礎工事と換気設計についてはプロに相談することを強くおすすめします。安全性に関わる部分での妥協は、取り返しのつかない事故につながる可能性があるためです。
快適なサウナライフを長く楽しむためには、定期的なメンテナンスも欠かせません。屋外サウナのメンテナンスについては以下で詳しく解説しています。
また、サウナを快適に楽しむためのアクセサリーもご用意しています。
アンケート
最後までご覧いただきありがとうございます。 より良い自宅サウナを提供するために、アンケートにご協力よろしくお願いします!質問は3つです。
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