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コラム

サウナの後に下痢が出る理由と防ぐための入り方

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サウナの後に下痢が出る理由と防ぐための入り方

はじめに

サウナブームが続く中、多くの人がサウナの健康効果を体感しています。リラックス効果や自律神経を整える効果など、サウナには様々なメリットがありますが、一方で「サウナ後に下痢になってしまう」という悩みを抱える方も少なくありません。

実は、サウナ後の下痢については科学的な研究が進んでおり、2021年にはスウェーデンの研究チームが重要な発見をしています。本記事では、最新の研究結果を踏まえて、サウナ後の下痢の原因と効果的な対策について詳しく解説していきます。

 

サウナ後の下痢について知っておくべき事実

サウナと下痢の関係

まず安心していただきたいのは、サウナ後の下痢は確率的には低い事例だということです。多くの人は問題なくサウナを楽しんでいますが、一部の方に起こる症状として認識されています。

POINT

2021年に科学誌「Scientific Reports」に掲載された研究によると、サウナによる脱水が腸管透過性を増加させることが確認されました。ただし、腸管細胞への実質的な損傷は見られませんでした。

この研究結果が示すのは、適切な対策を取ることで、サウナ後の下痢は予防可能だということです。idetoxでは、これらの科学的知見を基に、安全にサウナを楽しむための方法をご提案しています。

 

サウナ後に下痢が起こる4つの主要原因

脱水症状による腸管機能の低下

サウナでの脱水

サウナでは1回あたり500ml〜1リットルもの汗をかくと言われています。これは通常の1日の発汗量に匹敵する量です。

脱水症状が下痢を引き起こすメカニズムは複雑ですが、主に以下の3つが関与しています:

  • 腸管機能の低下:水分不足により腸の働きが弱まる
  • 腸内細菌バランスの崩壊:脱水により有益な腸内細菌が減少
  • ストレス反応:脱水によるストレスが腸の運動を促進

注意!

スウェーデンの研究では、体重の3%の水分を失う程度の脱水により、腸管透過性が有意に増加することが確認されています。これは60kgの人で約1.8リットルの水分喪失に相当します。

食後のサウナによる消化不良

食事と消化

サウナに入ると全身の血流が促進されますが、これが食後の場合は問題となることがあります。

食事後は消化のために胃や腸に血液が集中する必要がありますが、サウナで血液が全身に分散してしまうと、消化に必要な血液が不足し、消化不良から下痢につながる可能性があります。

食事からサウナまでの推奨時間

軽食後
30分〜1時間
通常食後
1〜2時間
油物・満腹時
2時間以上

自律神経の乱れ

自律神経とサウナ

サウナと水風呂は交感神経を刺激し、外気浴は副交感神経を優位にします。この切り替えが自律神経を鍛える効果がありますが、外気浴を十分に行わないと交感神経が優位なままになり、消化機能が低下します。

状態 優位な神経 消化への影響
サウナ・水風呂 交感神経 消化機能低下
外気浴・休憩 副交感神経 消化機能向上

ストレスホルモンの増加

研究によると、サウナ使用によりアドレナリンとノルアドレナリンが2倍以上に増加することが確認されています。これらのストレスホルモンの増加は、特にサウナに慣れていない人で顕著に現れ、消化器系に影響を与える可能性があります。

 

科学的根拠に基づく予防対策

適切な水分補給の方法

スタンフォード大学医学部のアンドリュー・ヒューバーマン博士は、「サウナ10分ごとに最低16オンス(約473ml)の水を飲む」ことを推奨しています。

  1. サウナ前:コップ2杯(400ml)の水分補給
  2. サウナ中:10分ごとに約500mlの水分補給
  3. サウナ後:失った水分量の1.5倍を補給

POINT

単なる水ではなく、電解質(ナトリウム、カリウム、マグネシウム)を含むスポーツドリンクや経口補水液がより効果的です。idetoxでは、サウナ専用の電解質ドリンクも取り扱っています。

段階的なサウナ習慣の構築

体がサウナに慣れるまでには時間がかかります。以下のステップで徐々に慣らしていきましょう:

サウナ慣れのための4週間プログラム

第1週:60℃程度、5分×2セット
第2週:70℃程度、7分×2セット
第3週:80℃程度、8分×3セット
第4週:90℃程度、10分×3セット

正しいサウナの入り方

温度 推奨時間 注意点
70〜80℃ 10〜15分 初心者向け
80〜90℃ 8〜12分 中級者向け
90〜100℃ 5〜10分 上級者向け

特に重要なのは、サウナと水風呂の後に最低10分間の外気浴を行うことです。これにより副交感神経が優位になり、消化機能が正常に戻ります。

 

自宅サウナで安全にサウナライフを楽しむ

サウナ後の下痢を心配されている方には、温度や時間を自由に調整できる自宅サウナがおすすめです。idetoxの自宅用サウナなら、自分の体調に合わせて最適な温度設定が可能です。

POINT

自宅サウナのメリット:
・体調に合わせて温度調整が可能
・休憩時間を自由に設定できる
・水分補給のタイミングを逃さない
・リラックスした環境でストレスフリー

特に消化器系が敏感な方は、公共のサウナよりも自宅サウナで自分のペースでサウナ習慣を作ることで、より安全にサウナの健康効果を享受できます。

 

医療機関を受診すべきケース

以下の症状がある場合は、サウナの使用を中止し、医療機関を受診することをおすすめします:

注意!

・サウナ後の下痢が2日以上続く
・1日6回以上の下痢がある
・血便が見られる
・激しい腹痛を伴う
・脱水症状(めまい、動悸、極度の疲労感)がある

 

まとめ

サウナ後の下痢は、主に脱水症状、消化不良、自律神経の乱れ、ストレスホルモンの増加が原因となって起こります。しかし、適切な水分補給、食事タイミングの調整、十分な外気浴、段階的な慣れによって、これらの問題は予防可能です。

最新の研究結果を踏まえた正しい知識を持つことで、サウナの健康効果を最大限に享受しながら、不快な症状を避けることができます。idetoxでは、皆様が安全で快適なサウナライフを送れるよう、科学的根拠に基づいた情報提供と、質の高いサウナ製品の提供を続けてまいります。

 

※参考文献

Sauna dehydration as a new physiological challenge model for intestinal barrier function (Scientific Reports, 2021)

研究論文の詳細データ(PMC)

Clinical Effects of Regular Dry Sauna Bathing: A Systematic Review

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サウナにハマり「サウナ・スパ 健康アドバイザー」や「サウナ・スパ プロフェッショナル」「サウナ・スパ 健康士」の資格を取得。 サウナの利用は週に1回程度のミドルユーザーです。主に記事の執筆を担当しています。

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