サウナ後の外気浴はなぜ必要?その効果や方法を解説
はじめに
サウナのセッションは「サウナ→水風呂→外気浴」が一般的ですね。
サウナに入って火照った体は、もちろん体温が上がっています。そしてサウナのあとで水風呂に入ることで、上がった体温を下げることができます。
ではなぜ水風呂のあとで外気浴をする必要があるのか考えたことはありますか?
ここではサウナ後の外気浴の効果やおすすめの外気浴の取り方について解説していきます。
なぜ外気浴が必要なのか?
外気浴が必要な理由は大きく以下の3つです。
それぞれ解説していきます。
自律神経をととのえる
外気浴の1つ目の効果は自律神経のバランスを整えることです。
自律神経とは
「自律神経」という言葉はご存知ですか?
自律神経は体の調子をコントロールする神経です。自律神経が乱れると不安や緊張感が高まり、全身のだるさや頭痛、肩こりや動悸などさまざまな症状がおきてしまいます。
この自律神経は「交感神経系」と「副交感神経系」という2つのバランスで成り立っています。体を動かしたり頭を働かせたりするときには「交感神経系」が優位に働き、休息するときには「副交感神経系」が優位に働きます。
サウナでの自律神経の働き方
サウナと水風呂では体に熱さや冷たさといった刺激が与えられるため「交感神経系」が優位に働きます。一方、外気浴では、周りからの刺激もなく、また体を動かすわけでもないので、リラックスした状態になり「副交感神経系」が優位に働くのです。
つまり、もし外気浴を行わずに水風呂まででサウナを終えてしまうと、「交感神経系」が優位に働いた状態で終わってしまい、自律神経のバランスが悪いままになってしまうのです。
「交感神経系」が優位に働く水風呂のあとに外気浴を行うことで、「副交感神経系」を優位に働かせ自律神経のバランスをととのえることができます。
体温をととのえる
外気浴の2つ目の効果は体温を通常の状態に適切に戻すことです。
水風呂は均一に体温を下げてくれない
サウナのあとの水風呂は、火照った体を急激に冷やしてくれます。しかし、水風呂は体の外側から急激に冷やすもので、体の表面温度と芯の温度を均一に冷やすわけではありません。
水風呂に浸かりすぎると体の芯は平常温度になっても表面温度を冷やしすぎてしまいます。すると水風呂から出たあとで、寒気に襲われて体がブルブルと震えてしまいます。
逆に浸かる時間が短いと表面温度は冷えても芯が温かいままになります。すると水風呂から出たあとでもじわじわと汗が湧き出てしまい、暑苦しさがあとから襲ってきます。
つまり水風呂だけで、サウナで上がった体温を適正な温度にととのえることはできないのです。
外気浴で体温を均一に戻す
外気浴をすることで体の芯と表面の温度が両方を均一になり、適正な体温にととのえることができます。
もし水風呂で体温が下がった後、外気浴をせずにすぐに室内に戻ると、体の冷えが続くことがあります。これにより、筋肉痛や関節痛、免疫力の低下が引き起こされる可能性があります。
血管や血圧を整える
外気浴の3つ目の効果は激しく変動した血管や血圧を通常の状態に戻すことです。
サウナや水風呂では血圧が大きく変動する
サウナでは体温が上がることで、(血管が拡張して)血圧が下がります。また水風呂では(血管が収縮して)血圧が高くなります。
外気浴をしないとどうなる?
外気浴をせずにすぐに日常生活に戻ると、血管の収縮と拡張のサイクルが短くなり、循環器系への負担が増加することがあります。これは、高血圧や心臓病のリスクを高める可能性もあるとされています。
適切にゆっくりと血圧を平常時に戻すために、快適な気温の中で、リラックスした状態にする必要があり、それが外気浴につながるのです。
外気浴に向かうベストなタイミングは?
外気浴は、水風呂のあとすぐに行うのが効果的です。
水風呂で交感神経系が優位に働いたあと、すぐに外気浴をして副交感神経系を優位に働かせることで、自律神経のバランスをととのえやすくなります。
またこのとき、いわゆる「ととのう」状態になりますが、人によっては血圧の変動などにより「めまい」や「吐き気」を感じる場合があります。しばらく安静にしておけばすぐに治りますが、歩いたり立ったりしているとふらついて転倒するリスクが上がるため危険です。
水風呂のあとには外気浴ができるスペースへ直行して、安静にしておくことが重要です。
外気浴は室内でもいいのか?
「外気浴」と一般に言われていますが、必ず外で行うものではありません。
室内でも特に問題ありませんし、季節や天候によっては外で行わないほうがいい場合もあります。
大事なのは不快にならない温度下で休息(リラックス)することです。
施設によっては外に休憩できる椅子などが置いていない場合もありますし、夏の昼間は暑すぎて熱中症になったり、冬場には寒すぎて風邪をひく恐れもあります。そのときの環境や施設に応じて、くつろげる場所を見つけて「外気浴」を行いましょう。
例えば冬場には浴場の端で足だけお風呂につけて休憩したり、夏場には体を拭いてエアコンの効いた脱衣所でくつろいでも問題ありませんよ。
どのくらい外気浴に時間をかければいいのか?
外気浴の時間は気温や体の状況などにもよりますが、目安として「10~20分」を意識するといいでしょう。
水風呂のあとの外気浴で、自律神経のバランスがととのうまでの時間は1~2分と言われています。ただし、体温や血圧が元に戻る時間はもっと必要です。十分に外気浴(休憩)を行わないと風邪をひくなどの悪影響が出ますので、しっかりとした時間を確保するようにしてください。
周りを気にせずリラックスしたサウナ体験をするために
サウナは健康とリラクゼーションの両方を提供する素晴らしい方法ですが、多忙な生活を送る私たちにとっては、定期的にサウナ施設に行く時間をスケジュールに入れることは簡単ではありません。それに、公共の場所であるためマナーも気にする必要があり、かえってストレスを増やすこともあります。
そこで自宅サウナの出番です。自宅サウナはたしかに初期費用はかかりますが、実現すれば手軽に定期的なサウナ入浴ができるだけでなく、時間やマナーを気にせず、ストレスフリーな自分だけのリラクゼーション時間を持つことができます。
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まとめ
- 外気浴は自律神経のバランスと体温や血圧をととのえる効果がある
- 外気浴は水風呂のあとすぐに行う
- 目安はサウナの時間と同じくらいから2倍の時間、しっかりと時間をかける
- 気温に応じて時間を調整していく
- リラックスして休憩できる場所ならどこでもいい
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