サウナで失う水分量は約500ml!知らないと危ない脱水症状の全知識と安全な入り方
はじめに
サウナでリフレッシュした後、なんだか頭がぼんやりする、軽い頭痛がする……そんな経験はありませんか?
サウナは疲労回復や睡眠の質向上、自律神経の調整など多くの健康効果が期待できる一方で、正しい知識なく利用すると思わぬ危険を招くことがあります。その中でも特に注意すべきなのが脱水症状です。
この記事では、サウナで脱水症状が発生するメカニズムから具体的な症状、そして安全にサウナを楽しむための予防法と対処法まで、科学的根拠に基づいて詳しく解説します。
サウナで脱水症状が起こるメカニズム

サウナで脱水症状が起こる主な理由は次の2つです。
- 発汗による水分の喪失
- 乾燥した環境による水分蒸発
これらがどのように脱水症状を引き起こすのか、メカニズムを詳しく見ていきましょう。
発汗による水分と電解質の喪失
サウナに入ると体温が上昇し、体は熱を逃がすために汗腺から大量の汗を分泌します。この汗は血液中の水分(血漿)から作られるため、発汗が続くと血漿量が減少し、血液が濃縮された状態になります。
血液の濃縮は心臓への負担を増加させ、全身への酸素供給効率を低下させます。その結果、頭痛やめまい、倦怠感といった症状が現れるのです。
人間の体は約60%が水分で構成されており、わずか2%の水分喪失でも身体機能に影響が出始めると考えられています。環境省の「熱中症環境保健マニュアル」でも、体重の2%以上の水分損失は運動能力や認知機能の低下を招くとされています。サウナでは短時間で大量の汗をかくため、この閾値を超えやすい環境といえます。
乾燥した環境による水分蒸発
ドライサウナは湿度10〜20%程度と非常に乾燥しており、汗が蒸発しやすい環境です。汗の蒸発は体温を下げる効果がある一方で、気づかないうちに水分がどんどん失われていきます。
さらに、呼吸によっても水分は失われます。高温で乾燥した空気を吸い込むと、肺から水蒸気として水分が排出されるため、発汗以外のルートでも脱水が進行するのです。
脱水が進むと体温調節機能が破綻し、熱中症へと移行するリスクも高まります。
サウナでの脱水症状を見分ける具体的なサイン
脱水症状は軽度から重度まで段階があり、早期発見が重要です。以下のような症状に注意してください。
| 軽度〜中等度 | 重度 |
|---|---|
| 喉の乾き | 強い頭痛 |
| 軽い頭痛 | 意識がぼんやりする |
| めまい・立ちくらみ | 吐き気・嘔吐 |
| 尿の色が濃くなる | 尿が出ない |
| 皮膚や口の乾燥 | 皮膚の弾力性低下 |
| 疲労感 | 血圧低下・頻脈 |
注意!
サウナではロウリュなどによって湿度が高くなっていることが多く、喉の渇きを感じにくい傾向があります。そのため、脱水症状に気づくのが遅れやすいのです。「喉が渇いていないから大丈夫」と過信せず、他の症状にも注意を払いましょう。
サウナで失われる水分量はどのくらい?

では、実際にサウナでどのくらいの水分が失われるのでしょうか?
平均的な人はサウナに短時間入っただけで約500ml(パイント)の汗をかくとされています。 Harvard Health Publishing
500mlといえば、ペットボトル1本分。わずか10〜15分程度のサウナ入浴でこれだけの水分が失われる可能性があるのです。
複数セットを行う場合や、高温サウナに長時間滞在する場合は、さらに多くの水分が失われることになります。idetoxでも、サウナ利用時には十分な水分補給を推奨しています。
脱水症状が出たときの正しい対処法
サウナ利用中やサウナ後に「頭痛」や「めまい」といった脱水症状の兆候を感じた場合、早急な対処が必要です。以下のステップに従って対応しましょう。
ステップ1:すぐにサウナから出る
頭痛やめまい、喉の乾き、汗が出なくなるなどの症状が現れたら、まずはサウナからすぐに出て涼しい場所へ移動します。体温を下げることが最優先です。
無理に我慢してサウナに留まることは、症状を悪化させる原因になります。
ステップ2:水分と電解質を補給する
涼しい場所に移動したら、冷たい水やスポーツドリンクをゆっくりと飲んで水分と電解質を補給します。
急に大量の水を飲むと胃腸に負担がかかるため、少しずつ飲むことが大切です。
汗には水分だけでなくナトリウムなどの電解質も含まれているため、水だけでなく電解質を含む飲料を選ぶとより効果的です。ナトリウム濃度が40〜80mg/100ml程度のハイポトニック飲料は吸収効率が高くおすすめです。
ステップ3:体を冷やして休む
水分補給をしたら、そのまま30分程度ゆっくり休息を取り、体を冷やします。冷水で顔や手を拭いたり、冷たいタオルを首に巻いたりするのも効果的でしょう。
症状が治まってきてもサウナにはすぐに戻らず、体調が完全に回復するまで待ちましょう。
ステップ4:症状が改善しない場合は医療機関へ
注意!
休んでも症状が改善しない場合や、吐き気・嘔吐・意識障害が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。重度の脱水症状は命に関わることもあります。周囲の人に助けを求め、必要に応じて救急車を呼びましょう。
サウナでの脱水を予防する正しい入り方
サウナでの脱水を防ぐためには、事前の準備と適切な入り方が不可欠です。以下のポイントを押さえて、安全にサウナを楽しみましょう。
サウナ前に500ml以上の水分を補給する
サウナに入る前に500ml程度の水分を摂取することが、脱水症状の予防に繋がります。事前にしっかりと体内に水分を補充しておくことで、発汗による水分の急激な減少をカバーできます。
常温の水やミネラルウォーター、電解質を含むスポーツドリンクがおすすめです。
サウナの滞在時間をコントロールする
サウナに長時間滞在することは、体内の水分を急速に失う原因となります。
- 初心者:1回あたり10分以内
- 経験者:1回あたり最大20分まで
無理をせず、自分の体調に合わせて滞在時間を調整することが重要です。「もう少し入りたい」と思ったところで出るくらいがちょうど良いでしょう。
セッション間に休憩と水分補給を挟む
サウナセッションの間には、必ず休憩を挟みましょう。外気浴や涼しい場所で体を冷やしながら、再度水分を補給します。
これにより体温を下げ、体内の水分バランスを整えてから次のセッションに臨むことができます。idetoxでは、1セットごとに10〜15分の休憩と200ml程度の水分補給を推奨しています。
サウナ前のアルコール・カフェインを避ける
サウナ前にはアルコールやカフェインを摂取しないようにしましょう。これらの飲み物には利尿作用があり、体内の水分をさらに排出してしまうため、脱水症状のリスクが高まります。
特に飲酒後のサウナは非常に危険で、死亡事故の報告も複数あります。絶対に避けてください。
詳しくはサウナの死亡リスクに関する記事もご参照ください。
サウナの脱水に関するよくある質問
Q. 水を飲みすぎると「水中毒」になりますか?
水中毒(低ナトリウム血症)は、短時間に大量の水を飲むことで血中のナトリウム濃度が薄まり起こる症状です。サウナ後の水分補給で水中毒になるリスクは低いですが、一度に1リットル以上の水を一気飲みすることは避けましょう。
予防のポイントは、水だけでなく電解質を含む飲料を選ぶことです。スポーツドリンクや経口補水液を適度に取り入れることで、水分と電解質のバランスを保てます。
Q. サウナ後に最適な飲み物は何ですか?
状況によって最適な飲み物は異なります。
- 予防目的:水、ミネラルウォーター、ハイポトニック系スポーツドリンク
- 脱水症状を感じたとき:経口補水液(OS-1など)
経口補水液は脱水症状からの回復には有効ですが、塩分濃度が高いため、健康な状態での常用は塩分過多につながる可能性があります。日常的な予防には水やスポーツドリンクが適しています。
Q. サウナで体重が減るのは脱水が原因ですか?
サウナ後に体重が減少している場合、そのほとんどは汗として失われた水分です。脂肪が燃焼したわけではありません。
減った体重分の水分をしっかり補給することで、体重は元に戻ります。むしろ、体重減少を「痩せた」と勘違いして水分補給を怠ると、脱水症状を招く危険があります。
Q. サウナ後に気持ち悪くなったり、だるくなるのはなぜですか?
サウナ後の気持ち悪さやだるさは、脱水症状のサインである可能性が高いです。血液中の水分が減少すると、脳や内臓への血流が低下し、吐き気や倦怠感を引き起こします。
このような症状が出た場合は、すぐに涼しい場所で休み、水分と電解質を補給してください。症状が続く場合は医療機関への相談をおすすめします。
自宅サウナなら自分のペースで安全に楽しめる
公共のサウナでは、周囲のペースに合わせてしまったり、「もったいない」という心理から無理をしてしまうこともあるかもしれません。
自宅サウナであれば、自分の体調に合わせて温度や時間を自由に調整でき、いつでも水分補給ができる環境を整えられます。脱水リスクを最小限に抑えながら、安全にサウナを楽しむことができるでしょう。
まとめ
サウナは正しく利用すれば多くの健康効果が期待できますが、脱水症状のリスクを軽視してはいけません。
- サウナでは短時間で500ml以上の水分が失われる
- 喉の渇きを感じにくい環境のため、症状に気づきにくい
- 事前の水分補給と適切な滞在時間が予防の鍵
- 症状が出たらすぐにサウナを出て水分補給と休息を
- アルコール・カフェインとの併用は避ける
これらのポイントを守って、安全で快適なサウナライフをお楽しみください。
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