世界のサウナ9選!あなたの常識を覆すフィンランド式とドイツ式の違い
はじめに
「サウナ」と聞くと、高温で汗をかく空間をイメージする方が多いのではないでしょうか。
日本では高温・低湿度の「ドライサウナ」が主流ですが、世界各地には驚くほど多様なサウナ文化が存在します。温度や湿度、入り方、さらには社会的な意味合いまで、国によって大きく異なるのです。
「フィンランド式サウナ」を謳う施設に行ったら、実は「ドイツ式」だった——そんな経験はありませんか?
この記事では、フィンランド、ドイツ、ロシアをはじめとする世界9カ国のサウナ文化を徹底解説します。各国のサウナの特徴を知ることで、自分に合ったサウナスタイルが見つかるかもしれません。
フィンランド式サウナの特徴|サウナ発祥の地

サウナの本場といえば、やはりフィンランドです。フィンランド政府観光局の統計によると、人口約550万人に対してサウナは約300万個あるとされ、国民のほとんどが毎週サウナを利用しています。
フィンランド式サウナの温度・湿度条件
フィンランド式サウナは比較的湿度が低いのが特徴です。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 温度 | 70〜90℃ |
| 湿度 | 20〜30% |
木製の小屋を使用することが多く、伝統的なサウナではろうそくで明かりを灯すこともあります。低湿度環境では汗が蒸発しやすく、体温調節がスムーズに行われるため、長時間の滞在でも比較的快適に過ごせます。
セルフロウリュが基本
フィンランド式では、利用者自身が熱した石に水をかけて蒸気を発生させる「セルフロウリュ」が一般的です。これにより湿度を上げ、効果的に体を温めます。
後述するドイツ式との大きな違いは、このセルフロウリュにあります。フィンランドでは自分のタイミングで蒸気を発生させ、好みの熱さを調整できるのが醍醐味です。
フィンランド式サウナの入り方
- サウナ後は水風呂や、海・湖でのアイススイミングを行う
- ヴィヒタ(白樺の枝葉を束ねたもの)で身体を叩き、汚れを落としリラックス効果を高める
- 男女別々で裸で利用することも多い
ヴィヒタで体を叩く行為には科学的な根拠があります。白樺の葉に含まれるフィトンチッド(植物由来の芳香成分)がリラックス効果をもたらし、叩く刺激により皮膚表面の血行が促進されるのです。日本のサウナ文化はフィンランドが源流のため、男女別・裸での利用という点は共通しています。
スウェーデン式サウナの特徴|高湿度が魅力

同じ北欧でも、スウェーデンのサウナはフィンランドとは異なる特徴を持っています。
スウェーデン式サウナの温度・湿度条件
スウェーデンのサウナはフィンランドと比べて湿度が高いのが最大の特徴です。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 温度 | 80℃前後 |
| 湿度 | 50%前後 |
サウナの仕組み自体はフィンランドと同様ですが、ロウリュで使用する水の量が圧倒的に多いため、湿度が高くなります。高湿度環境では体感温度が上がり、より短時間で発汗が促されます。
フィンランドとの違い
- ヴィヒタを使用しない
- 毎週ではなく、時々利用する程度
北欧諸国でも、国によってサウナとの付き合い方は異なることがわかります。地域ごとのサウナ文化の違いについては、「アジア・北欧・アメリカのバレルサウナ比較」でも詳しく解説しています。
ドイツ式サウナの特徴|日本の「フィンランド式」の正体

ドイツはヨーロッパの中でも特にサウナ文化が浸透している国の一つです。ドイツサウナ協会(Deutscher Sauna-Bund e.V.)によると、国内には約2,000以上のサウナ施設があるとされています。
ドイツ式サウナの基本条件
温度や湿度の条件はフィンランドとほぼ同じで、木製のサウナが一般的です。しかし、入り方に大きな違いがあります。
サウナマイスターによるロウリュとアウフグース
ドイツ式の最大の特徴は、ロウリュを行うのがサウナマイスター(専門スタッフ)だけという点です
基本的にセルフロウリュは行わず、タオルで熱波を送るアウフグースもサウナマイスターが担当します。アウフグースでは、タオルを大きく振ることで空気の対流が生まれ、体感温度が急激に上昇します。これは熱伝導の原理を利用したもので、静止した空気よりも動く空気の方が効率的に熱を伝えるためです。
ドイツ式サウナのその他の特徴
- ロウリュの水にアロマを加えて香りを楽しむ
- 椅子に大きなタオルを敷き、直接肌が触れないようにする(衛生面への配慮)
- 裸での利用が多い(水着着用はマナー違反とされる施設も)
POINT
日本で「フィンランド式サウナ」と呼ばれている施設の多くは、実はこの「ドイツ式」の特徴を持っています。サウナマイスターがロウリュやアウフグースを行うスタイルは、まさにドイツ式です。ただし、男女別・裸での入浴という点ではフィンランド式と言えるでしょう。
ロシア式サウナ(バーニャ)の特徴|ヴィヒタが必須

ロシアのサウナは「バーニャ」と呼ばれ、フィンランドのサウナと似た作りになっています。ロシア語でヴィヒタは「ヴェーニク」と呼ばれ、バーニャ文化に欠かせない存在です。
バーニャの温度・湿度条件
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 温度 | 60〜70℃ |
| 湿度 | 40〜60% |
フィンランド式と比べて温度がやや低く、湿度が高いのが特徴です。この環境は、ヴェーニクを使った施術に適しています。
ヴィヒタの使用が必須
ロシアのサウナでは、ヴィヒタを使って身体を叩く行為がほぼ必ず行われます。これにより汚れを落とし、リラックス効果を高めます。
施設によっては、サウナの中で横になり、スタッフがヴィヒタで身体を叩いてくれるサービスもあるようです。叩く強さやリズムを調整することで、マッサージのような効果が得られると言われています。
トルコ式サウナ(ハマム)の特徴|低温高湿度の伝統浴

トルコの伝統的なサウナ「ハマム」は、紀元前から存在する歴史ある入浴施設です。古代ローマの公衆浴場の文化を受け継ぎ、オスマン帝国時代に独自の発展を遂げました。
ハマムの温度・湿度条件
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 温度 | 25〜50℃ |
| 湿度 | 約100% |
ハマムは温度が低く湿度が非常に高いため、高温が苦手な方でも利用しやすいサウナです。低温高湿度の環境は呼吸器への負担が少なく、長時間ゆったりと過ごすことができます。
ハマムの特徴的な空間
大理石や火山岩で囲まれた華やかな見た目の部屋が使われます。北欧の木製サウナとは全く異なる雰囲気です。大理石は熱伝導率が高く、床や台座から伝わる輻射熱でじんわりと体を温めます。
ハマムで受けられるサービス
- 石鹸やオイルを使った全身マッサージ
- ケセと呼ばれる専用ミトンによるアカスリ
- 女性向けのワックスがけ
アメリカのサウナ事情|遠赤外線サウナが人気

アメリカではフィットネスやスパの一環としてサウナが利用されています。
多様なサウナスタイル
伝統的なフィンランド式サウナやスチームサウナなど、多くの種類のサウナ施設があります。フィンランドからの移民が多い中西部では、本格的なフィンランド式サウナも見られます。
遠赤外線サウナの急速な普及
近年、健康志向の高まりから遠赤外線サウナが急激に流行しています。
POINT
遠赤外線サウナは赤外線で体を温めるため、高温になりすぎず湿度も低いのが特徴です。遠赤外線は体内の水分子に直接作用し、体の芯から温まる感覚が得られます。蒸し暑さが苦手な人でも快適に利用でき、火災リスクが低く電気代も比較的安いため、施設側にもメリットがあります。idetoxでも遠赤外線サウナを取り扱っており、この世界的なトレンドに対応した製品をご用意しています。
韓国式サウナ(汗蒸幕)の特徴|ドーム型の輻射熱

お隣韓国には、「汗蒸幕(ハンジュンマク)」という伝統的なサウナがあります。約600年の歴史を持ち、朝鮮王朝時代から続く伝統的な温熱療法です。
汗蒸幕の温度・湿度条件
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 温度 | 60〜100℃ |
| 湿度 | 20%前後 |
ドーム型構造による効果
汗蒸幕は大理石や黄土でできたドーム型の部屋を使用します。このドーム構造には科学的な意味があります。ドーム内部で発生した熱が壁面に反射し、四方八方から輻射熱として体に届くため、身体を芯から効率的に温めることができます。
中国のサウナ事情|南北で異なるスタイル

中国ではサウナは「桑拿(サァンナァー)」と呼ばれています。広大な国土を持つ中国では、地域によってサウナのスタイルが大きく異なります。
中国南部のサウナ|スチームサウナが主流
温暖で湿った気候の南部では、スチームサウナが主流です。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 温度 | 40℃程度 |
| 湿度 | 80%以上 |
蒸気に生姜やお茶などの香りを付けてリラックス効果を高めることも多いようです。ハーブ(薬草)サウナに近い文化と言えるでしょう。中国伝統医学の考え方が取り入れられており、体質改善を目的として利用されることも多いです。
中国北部のサウナ|ドライサウナが主流
乾燥した地域である北部では、ドライサウナが主流です。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 温度 | 60〜80℃ |
| 湿度 | 約10% |
湿度を上げるために、水に濡らした岩を置いたり、タオルを濡らして入浴する場合があります。
インド式サウナの特徴|アーユルヴェーダとの融合

インドでは、サウナがサンスクリット語で「スナーナ」と呼ばれ、健康維持や病気の治療にも使われています。5000年以上の歴史を持つアーユルヴェーダ(伝統医学)と深く結びついた文化です。
インド式サウナの温度・湿度条件
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 温度 | 40〜50℃ |
| 湿度 | 50〜60% |
インドのサウナの主流は蒸気を使ったスチームサウナです。比較的穏やかな温度設定で、長時間の利用に適しています。
ハーブや香辛料を使った水風呂
インドではサウナ後にハーブや香辛料を煮出した湯を使った水風呂に入り、温冷交互浴を行うことが一般的です。ターメリック(ウコン)やニーム、サンダルウッドなど、アーユルヴェーダで重視されるハーブが使用されます。これらのハーブには抗炎症作用や抗菌作用があるとされ、アーユルヴェーダの考え方がサウナ文化にも取り入れられています。
世界のサウナ比較まとめ
世界各国のサウナを温度・湿度で比較してみましょう。
| 国・種類 | 温度 | 湿度 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| フィンランド | 70〜90℃ | 20〜30% | セルフロウリュ、ヴィヒタ |
| スウェーデン | 80℃前後 | 50%前後 | 高湿度、ヴィヒタなし |
| ドイツ | 70〜90℃ | 20〜30% | サウナマイスター、アロマ |
| ロシア(バーニャ) | 60〜70℃ | 40〜60% | ヴィヒタ必須 |
| トルコ(ハマム) | 25〜50℃ | 約100% | 大理石、マッサージ |
| 韓国(汗蒸幕) | 60〜100℃ | 20%前後 | ドーム型、輻射熱 |
| 中国南部 | 40℃程度 | 80%以上 | スチーム、香り付き |
| 中国北部 | 60〜80℃ | 約10% | ドライサウナ |
| インド | 40〜50℃ | 50〜60% | ハーブ水風呂 |
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サウナストーブの種類や設置方法についても詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
世界各国のサウナには、それぞれの気候や文化を反映した特徴があります。
- フィンランド:セルフロウリュとヴィヒタが特徴の本場サウナ
- スウェーデン:高湿度でしっとりとした入浴体験
- ドイツ:サウナマイスターによるアウフグースとアロマ、裸での男女混浴が基本
- ロシア:ヴィヒタ(ヴェーニク)が必須のバーニャ文化
- トルコ:低温高湿度の歴史あるハマム
- アメリカ:遠赤外線サウナが急成長中
- 韓国:ドーム型で輻射熱を活用した汗蒸幕
- 中国:南北の気候差でスタイルが異なる
- インド:アーユルヴェーダと融合したハーブサウナ
日本で「フィンランド式」と呼ばれているサウナの多くは、実はドイツ式の要素を取り入れていることがわかりました。サウナの種類や入り方を知ることで、より自分に合ったサウナライフを楽しめるのではないでしょうか。
参考文献
アンケート
最後までご覧いただきありがとうございます。 より良い自宅サウナを提供するために、アンケートにご協力よろしくお願いします!質問は3つです。
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